過去6年に及ぶブログを読み返してみると、毎年この時期に菖蒲湯のことを書いている。昨夜も菖蒲湯に浸かった。菖蒲は邪気を払い元気な子供を育てるとされ、端午の節句にこれに浸かることが日本のしきたりだ。妻がこの習慣を忘れないでいてくれることがうれしい。
さて、日本の子供たちは菖蒲湯に浸かって元気に育っているか? 昨日の新聞は一斉に日本の子供(15歳以下)が1659万人となり、32年減少を続けていることを報じている。総人口の12.9%となり、この比率は39年低下を続けているという。
何日か前に日本の老人人口のことが報じられていた。こちらは3000万人を超え、総人口の25%に近づこうとしている。老人(65歳以上)は子供人口の2倍近い。この倍率は今後も高まっていくのだろう。日本はどうなるのだろうと、何となく不安になる。
人口構成よりも、今の若者たちの生態の方が気になる。テレビのどこかのチャンネルが、今の若者の特徴として、「偉くなることを好まない(社長や部長などいやだ)」、「たくさんのお金をほしいとも思っていない」、「海外旅行の願望なし」、「恋愛願望なし」…などをあげていた。
実例として、池袋で大学生3人に5万円を渡して半日放置したら、昼飯はコンビニの弁当を道路わきで食べ、大した買い物もしないで(せいぜいスケボーとかゲームなど)、夕方には2,3千円のつり銭をよこした、そうな。
ブランド物などに関心のないのはいいとしても、「恋愛願望なし」は気になる。いよいよ子供の数は減るのではないか? 経済成長の経験なく、給料は増加していくものではなく、下がっていくものだと思っているというのだから、子供を育てようなどとは思わないだろう。
もちろん、この若者たちも新しい日本の針路を見つけ出していくだろう。高度成長だけに浮かれた年寄りがその道だけが正しいと思い込み、若者たちにそれを押し付けるなど、彼らにとっては大きなお世話だろう。
彼らが見つけ出した新しい日本の針路を、見ることなく死んでいくのが何とも残念だが…。