桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

東住吉事件国賠裁判

2021-09-17 | Weblog
昨日は東住吉国賠の最終意見陳述だった。
弁護団の陳述も良かったが、本人、青木さんの陳述は圧倒的な迫力と説得力があった。
俺の前の席にいた冤罪仲間の姫路郵便局強盗事件のジャスティスは、その青木さんの言葉を聞いていて、何度も涙を拭っていた。
俺も火事で亡くなった娘を供養する時間も奪われた苦悩などを語る青木さんには泣かされた。
冤罪を体験した者は、誰もが人様に訴える言葉を持つのかも知れない。
青木さんの陳述が終わったとき、裁判長は「その服は和歌山刑務所から出て来られたときに着ていた服ですか、桜井さんから花束を受け取っていましたが」とか「女性として特別の想いを持って受け止めたと思います」と右陪席の女性裁判官を見ながら話したりして、先月27日に東京高裁で関連性のある重要な判決がありましたが、その判決を参考資料として受け取りますと、原告と被告に話したし、今日は桜井さんも来ていますが、とか言ったらしい。
俺が思う以上に布川国賠の闘いは仲間の力になっているし、互いに 支え合っているのだとも教えられた。
冤罪犠牲者の望む法律改正は実現すると、とても楽しくなる傍聴だった。

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