桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

承服し難い、だとさ

2016-03-11 | Weblog
このところ、続けて2回、裁判所の判断に対して「承服し難い」と語るコメントを聞いた。
北海道警の「ピストルの囮捜査事件」を再審とした判断を不満とする検察。それに高浜原発差し止め判決に対する関西電力。どっちも自分たちの利益しか考えない我田引水の輩だ。
今日は東日本大震災から5周年。新聞、テレビのマスコミは特集を組んで報じているが、あの福島原発事故さえ無ければ、東日本大震災の復興は、もっと容易だった。一度事故を起こせば原発は日本列島を人の住めない土地にすることを、あの事故は教えてくれたはずだが、その反省もなく「経済的」として再稼働させるのが、自民党と電力各社だ。こんなに愛国心のない輩はいまい。
自民党や電力各社の言う安全はあり得ない。
福島原発とて、その津波対策は必要と指摘されながら、これも「経済的」を理由に無視された。しかも、炉心溶融の事実をマニュアルで知りながら「そのマニュアルを忘れていた」とか言って、やっと最近になって認めたのが東電ではないのか。
こんな卑劣で恥知らずな連中の語る「安全」を信じるとしたらば、それは自分の命と暮らしを放棄すると同じことだろう。
過去の歴史から見て大規模な自然災害が起きる日本列島は、どこにも原発が無事に運転出来る場所はないのだ。原発の安全性とか、事故対策とかの問題ではなくて、噴火、地震、津波などの災害に直面すれば、どこの原発であっても冷却水が遮断されて暴走してメルトダウンに至る。福島原発事故は、それを教えたはずだ。自然災害が起これば国家の消滅に至る原発事故なのに、その自然災害を「自分の生きてるときはない」として良いのか?もし明日、その自然災害が起こればどうなるのか。それを考えるのが政治家ではないのか。人は金では生きて行けない。
腐れ検察に付いては、今さら書くこともない。警察の行いに指導も批判も出来ない、ヘタレ組織でもあるなが検察だ。自分たちの判断が総てと思うのだろうが、検察の判断が総て正しいならば裁判所はいらない。
原発は安全神話で成り立つが、検察も正義神話で成り立っている。
神話でしか成り立たない輩が「承服し難い」とは、呆れるしかない。
こんな輩の放言が、何時まで許されるのだろうか。

入試

2016-03-11 | Weblog
今日は茨城県の公立高校の合格発表日だった。
愛する家族の次男坊、ユウトも受験で発表だったが、たまたま予定がなかったので家族と一緒に発表を見に行った。
俺は人生を掛けた裁判の判決を、何度も体験しているし、もし不合格でも人生が決まるわけでもないと思うから、「不合格のときの慰め役だな」と行ったけども、遠い昔を思い出した。
発表の場には、多くの父兄に生徒たちが集まり、いざ発表!
緊張だよね。
無事に番号を発見して一安心だったが、本人は涙。かなりの緊張だったようで、朝からご飯も食べなかったとか。涙を拭っての言葉が、またユウトらしくて俺もグッと来た。
すでに長男、マサトは同じ高校の2年生。仲良し兄弟は「俺もマサトと一緒に行きたいんだよ」と言っていたが、本当に良かった。
「水戸1高から東大に入り、ショウジを助ける弁護士になる」と言ってから、もう何年になるだろうか。
その初めの関門を通ったユウト。
どんな人生を歩んで見せてくれるのか、楽しみだなぁ。