桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

限界かねぇ

2014-10-01 | Weblog
俺を起訴して有罪だと認定したことに付いて、検察は「総ての証拠を総合して判断し、裁判を行った」と、起訴や裁判の違法を否定する。
だから、検察が判断に使用した総ての証拠を公開しろ、と弁護団は求めた。
起訴や裁判遂行の違法性は、検察が認定に使った証拠の総てを検討しないで、果たして可能だろうか。
我が弁護団は「総ての証拠を検討する手掛かりとして証拠リストを開示して欲しい」と求めたが、今日、裁判所は「必要性がない」として弁護団の求めを棄却した。
裁判所が必要性を感じなかった理由は判らないが、これで俺の求めは、残念流れ実現しないことになった。なぜ俺が犯人に仕立てられたのか、その証拠の総てを見て、自分の目で確かめ、次に同じように犯人にされる人が生まれないようにしたかったが、残念。
でも、勝利は保証されたよね。
民事裁判は訴えた者が立証責任を負うが、立証するのに必要な証拠の開示請求を棄却したのだ、これで負けるのでは、裁判所が立証行為を妨害したことになる。「必要性がない」のは、「これ以上は必要性がない」と言うことだろう。
勝つことを確認したのは嬉しいけど、裁判所と言うのは、やはりインテリの限界を持つ人なのだと思わされた。
総ての証拠を見せろ!!無理な願いなのかなぁ。

あぁ、松島や、松島や!!

2014-10-01 | Weblog
法務大臣松島みどりは、外国人特派員協会で記者会見し、「今まで死刑囚で無罪になった人はいない」と、袴田事件に絡めて発言したらしい。
知らなくての無知発言か、知っての故意発言かは判らないが、どっちにしても80年代の死刑4事件の再審無罪判決を無視する発言であるのは確かだから、呆れるしかない。
松島大臣は、では、死刑4事件に対した検察庁が首脳会議を開き、「再審無罪の原因は証拠を出し過ぎたことにある。以後は、証拠を出さないようにしょう」と、「証拠隠し」を決めたこてなど、全く知らないのだろうなぁ。
東大卒業だそうだが、実にメデタイ、本当にオメデタイ頭だ。
この大臣にして、 あの検察庁と法務省ありだよな。いや、あの検察庁と法務省にして、この大臣ありかな。