スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&新たな反論

2006-12-14 21:35:06 | 将棋
 万全とはいきませんが復調してきたので,今日からまた始めます。このブログのスタイルの説明です。
 昨日から指されていた竜王戦第六局。先手の渡辺竜王の▲7六歩に佐藤棋聖が△3二金というやや挑発的な手で開始。渡辺竜王は受けて立ち,5筋位取りの中飛車にしました。その後,持久戦となり,相穴熊になったのですが,どうもこの構想の段階ですでに先手に問題があったようです。31手目の▲4七銀直から穴熊に囲い合うことになったのですが,45手目に▲3六銀と出てから,先手はこの銀の処置に苦慮することになってしまいました。封じ手(51手目)の▲8六同歩は妥当なところ。対する△4三銀に▲8八飛は押さえ込みにいく予定だったと思うのですが(渡辺竜王はここではどう指せばいいか分からなかったようで,やはり差がついていると考えていいようです),以下,△7五歩から仕掛けられ,62手目に△6五桂と跳ねられては苦戦。さらに68手目の△3五歩から先手の銀の位置を変えたのもうまい手順で,80手目の△6一飛と転換したところでははっきり佐藤棋聖が優勢に。ここから角と銀をそれぞれ交換しましたが,飛車と桂の捌き具合の差で先手が勝勢といえるような局面となり,最後は一手違いにはなりましたが,渡辺竜王としてはこれが精一杯で,佐藤棋聖の快勝となりました。これで3勝3敗。佐藤棋聖は最近はほかの棋戦でも負けが多くなっていてどうかと思っていたのですが,元来,勝敗が偏る傾向にあり,あまり心配いらなかったようです。第七局は20日と21日。改めて振駒です。

 定理五の前提として,スピノザがひとつの実体が単一の属性によってその本性を構成されていると考えているということはなく,むしろ,ある実体の本性が複数の属性によって構成されるとしても,同一の属性を有する実体は存在しないということを証明し得るのは,これで明らかだと思えます。しかし,再びライプニッツの疑問に立ち返って考えてみれば,実体Aの本性が属性Xと属性Yによって構成され,実体Bの本性が属性Yと属性Zによって構成される場合には,確かに実体Aと実体Bに関してだけ考えれば,このふたつは実在的に区別して考える(認識する)ことが可能で,そのゆえに,知性がそれらの実体を区別するのと同一の秩序で,それぞれの実体が実在するということが,ここまでみてきたようなことと同じ前提から導かれるように思われます。すなわち,今度は属性に対する実体の扱いではなく,実体に対する属性の扱いが問題になります。ひとつの実体が単一の属性によって本性を構成されるということをスピノザが前提していないとしても,ひとつの属性はある特定の実体の本性だけを構成するということを前提しているからこそ,スピノザは,共通の属性を有する実体は存在しないということができるのではないでしょうか。

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