スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

小説の結末&2021年6月の通院

2022-02-22 19:04:47 | 歌・小説
 『漱石と三人の読者』の第二章の最後のところで,小説の構成に関する事柄が論じられています。
                                         
 物語というのは,一般的にいえば始まりがあって終わりがあります。そしてその中には首尾一貫性がなければいけません。これは石原は例示していませんが,推理小説をイメージしてもらえればいいでしょう。あるいは連続ドラマというのは基本的にそのような構成になっています。これは分かりやすくいうと,物語の最後の部分には結末というのがあって,その結末では,物語の中の問題が解決されるという意味です。
 明治時代の自然主義といわれる文学者たちは.このような構成を否定しました。というよりも,構成というのが上述したようなものであるとすれば,構成自体を否定したといっていいでしょう。自然に逆らった人工的な因果関係を物語の中に導入することによって,結末で物語を解決させるということは,自然主義に対していえば不自然主義というべきものであり,それならばむしろ何も解決していないような結末を与えるということが,本来の小説のあるべき姿であるという考え方をもっていたのです。
 これはひとつの考え方なのであって,良し悪しというものはあります。なので僕自身は,小説というのが必ずそういうものでなければならないとは思いません。むしろ自然主義に走るあまりに,物語の登場人物たちの動きにダイナミズムを欠いてしまうということはあり得るのであり,それは自然主義の悪しき点のひとつだといえるでしょう。
 石原は,漱石はこの構成という点については自覚的だったといっています。ただしそれは,自然主義の文学者たちが構成そのものを排除しようとしたというのとは異なった方法によってです。漱石の小説には確かに構成というものがあるのです。よって登場人物の,とくに心理的なダイナミズムはほとんど損なわれていません。しかし一方で,その構成の中には,構成を排除するということが方法論としては組み込まれています。『三四郎』とか『それから』などはその代表です。だからこれらの小説は,何も解決されていないという形で小説が結末を迎えているのです。

 6月28日,月曜日。妹を通所施設に送りました。午後からは内分泌科の通院でした。
 病院に到着したのは午後2時15分でした。中央検査室ではだれも採血を待っていませんでした。なのでこの日は先に採血をすませ,それが終わってから採尿をしました。この日も使用済みの注射針は持参していませんでした。
 診察が始まったのは午後3時10分でした。HbA1cは6.9%で,5月の通院のときよりさらに良化していました。低血糖は全体の1.2%でした。全体の,といいましたが,この間に低血糖を発症していたのはすべて朝食前の時間帯で,それ以外には出ていませんでした。HbA1cはこの値なら良好で,低血糖の発症が決まった時間帯に集中している点は僕には気掛かりでしたが,主治医は頻度が多いわけではないのでとくに問題視する必要はないとのことでした。なので現状の注射の量を維持するということになりました。
 この日も5月と同様に,これ以外には何も異常は出ていませんでした。
 僕の通院の間隔は現在は1ヶ月に1度となっていて,その間隔だと次回は7月の終わりになる筈でした。通院は月曜日ですので,7月26日になります。ただこの日は予約が多くなっているということだったので,1週間先の,8月の第1週が次の通院の日と決まりました。なお,これはすでにいっておいたように,このときの主治医は7月から9月までの3ヶ月間は,北海道の診療所で勤務することが決まっていました。ですから次の診察は臨時代理の医師が担当することになりました。
 帰途に薬局に寄りました。この日は注射針の在庫が不足していましたので,配達を依頼しました。帰宅したのは午後4時20分でした。
 6月30日,水曜日。27日の朝に送付されていた三者面談の支援計画の書類は,僕が家で保管しておくものと,僕のサインを入れて通所施設とグループホームに送付するもの,つまり計4通が含まれていました。このうち送付する必要があった2通については,サインを入れてこの日に送付しました。通所施設のものだけなら送迎のときに届けられますが,グループホームのものもありましたから,合わせて送付したのです。

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