スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

有馬記念&疑問の意図

2014-12-28 19:04:14 | 中央競馬
 おそらく年度代表馬の決定に大きく影響を及ぼすだろうと思われた第59回有馬記念
 メイショウマンボが少し遅れての発走。先手を奪ったのはヴィルシーナ。2番手にエピファネイア。その後ろはトーセンラーとジェンティルドンナ。さらにワンアンドオンリーとラキシス。そしてトゥザワールドが追走。この後ろはラストインパクトとフェノーメノ。その後ろにゴールドシップとウインバリアシオンという隊列。超スローペースといってよいでしょう。
 向正面で一旦はエピファネイアとジェンティルドンナの差が開きましたが,徐々に詰まって直線に。まずエピファネイアが先頭に立ちましたが,わりと楽にジェンティルドンナが捕えて先頭に立つと,そのままゴールまで逃げ込み優勝。内目を捌き,最後はエピファネイアとジェンティルドンナの間のコースを伸びたトゥザワールドが4分の3馬身差で2着。向正面で外に出し,3コーナー過ぎから捲ったゴールドシップがハナ差の3着。
 優勝したジェンティルドンナドバイシーマクラシック以来の勝利で大レース7勝目。昨日から中山は内目を回らないと厳しいと思える馬場状態になっていました。有力馬の中ではこの馬だけが内目の枠を引き,このアドバンテージをうまく生かしての勝利。中山で走るのはこれが初めてだったのですが,ある程度は前に行かれますので,不安材料にはならないと考えていましたが,やはりその通りでした。僕はレースで旺盛な闘争心を見せる馬が好みで,彼女はまさにそのタイプ。近年の競走馬の中では最も好きな馬。これで引退しますが,最後を飾ることができたのは個人的にも大きな喜びでした。父は第51回を制したディープインパクト。全姉に2012年の京都牝馬ステークスと関屋記念を勝ったドナウブルー。Gentildonnaはイタリア語で上流夫人。
 騎乗した戸崎圭太騎手と管理している石坂正調教師は南部杯以来の大レース制覇で有馬記念初勝利。

 すでに述べましたが,ライプニッツの形而上学を詳しく検討はしません。ただ,ライプニッツの疑問は,それが可能であるとライプニッツ自身が考えていたために提出されたということは前提します。つまり実体Aの本性が属性Xと属性Yによって構成され,実体Bの本性が属性Yと属性Zによって構成されることが可能であるとライプニッツは考えていて,なおかつライプニッツの形而上学は,それを様態的区別ではなく実在的区別であると措定するものであったと考えておくのです。
                         
 今回の考察が『宮廷人と異端者』から得たヒントとして,最大のものはこの点に該当します。スチュアートは,この疑問をその中で取り上げていて,なぜ第一部定理五の証明を破壊する必要があったのかということについて,ライプニッツは複数の実体が存在すると考えていたからだという主旨のことを述べています。すでに説明したように,ライプニッツのモナド論において,モナドは実体と同一視することが可能であり,かつライプニッツが無限に多くのモナドが実在すると考えていたことも間違いありません。ですからライプニッツが無限に多くの実体が存在すると考えていたと解して,間違いではないだろうと僕も思います。だからスチュアートがいっていることも正しいだろうと思うのですが,スチュアートの論述自体は,僕には不十分であるように思えます。というのも,第一部定理五というのは,単純に複数の実体が存在するということを否定しているわけではないからです。むしろ複数の実体の存在の有無は,形而上学的には解答不能であるという意味が,第一部定理一〇備考に含まれていると僕は解します。それは第一部定理一四になって,実在的な意味で否定されていると理解するべきだと思います。
 ライプニッツが主張したかったのは,だから単に複数の実体が存在するということではなかったのだと僕は思います。もちろんそれもライプニッツの主張に含まれるのは間違いないのですが,同時にそれら複数の実体は,同一の属性によって本性を構成され得るということだったと思うのです。そのゆえに,第一部定理五がターゲットにされたのではないでしょうか。
コメント
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