スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

皐月賞&第一部定理三六別の証明

2012-04-15 19:00:00 | 中央競馬
 2年ぶりに中山競馬場へと戻ってきた第72回皐月賞
 メイショウカドマツがまずは先手を奪いましたが,ゼロスが外から並んでいき逃げ争いに。向正面ではゼロスが先頭に立ちましたが,2頭が後ろを大きく引き離し,最初の1000mが59秒1の超ハイペースになりました。3番手集団を形成したのがアダムスピーク,ディープブリランテ,コスモオオゾラといったところ。グランデッツァは後方3番手,発走後にマイネルロブストと接触し躓いたワールドエースが後方2番手,最後尾がゴールドシップ。
 今日は馬場の内目の状態が悪く,馬群が大きく外を回るレース。そんな中,3コーナー手前あたりからゴールドシップは内を通り,イン捲りのような形で順位をあげると,直線は馬場の三分から四分どころに持ち出し,鮮やかに突き抜けて快勝。大外を回って伸びたワールドエースが2着。2頭の間を通ったディープブリランテがコスモオオゾラの追撃を凌いで3着。ワールドエースの1頭内のグランデッツァが5着ですので,力が上と見られた5頭が掲示板を独占。順当な結果といえると思います。
 優勝したゴールドシップはこれまで5戦して3勝,2着2回。前走で共同通信杯を制していました。少し間隔が開いていたのは課題でしたが,仕上がりには問題なかったようです。通ったコースに利があったことは確かですが,わりと差をつけていますので,その好騎乗がなくてもあるいは勝てていたかもしれません。はっきり抜け出したとは思いませんが,大崩れはせずに活躍し続けていくものと思います。父がステイゴールド,母の父がメジロマックイーンという好相性の配合。数多くの馬が輩出している日本在来の母系で,この馬に近い最近の活躍馬だと,平地重賞と障害重賞を2勝ずつしているカネトシガバナー
 巧みな騎乗をした内田博幸騎手は昨年の大怪我もあり,一昨年のダービー以来の大レース制覇で皐月賞は初勝利。管理している須貝尚介調教師は開業3年強で大レース初制覇となりました。

 これで第一部定理三六を,力という観点から証明するために必要な諸々の条件がすべて整いました。
 まず第一部定理三四により,神の本性と神の力というものは,同一のものであると考えられなければなりません。よって,第一部定理一六で神の本性の必然性から無限に多くのものが生じるといわれていることは,神の力から無限に多くのものが生じると置き換えることが可能であるということになります。
 次に,第一部定理二四系によれば,それがどんな事物であったとしても,その事物が自己の存在に固執する傾向は,神を原因とします。いい換えればそれは,神の力から無限に多くのものが生じるといわれるときに,その無限に多くのもののひとつを構成するということになります。したがって第一部公理四により,事物が自己の存在に固執することの認識は,神の力の認識に依存するということになります。よって事物が自己の存在に固執するというその力は,神の力によって理解されなければなりません。いい換えればどんな事物も,それが実在するなら,あるいは実在し得るのであれば,神の力を,少なくとも一定の仕方では分有しているということになります。
 したがって,神の力から必然的に無限に多くのものが生じるのであれば,その力を一定の仕方で分有するものからは,少なくとも一定の数のものが必然的に生じるのでなければなりません。そして第一部定理一五により,そうした神の力を分有しないものは,自然のうちに実在することができないでしょう。あるいはこのことは,第一部公理一の実在的意味からも明白です。よって自然のうちに実在するどんなものからも,必然的にある結果が生じるということになります。逆にいうなら,それ自身が自己の存在に固執するその力から,一切の結果を生み出さないようないかなるものも,自然のうちには実在し得ないということになるのです。ここまでの訴訟過程から理解できると思いますが,そうしたものが実在すると主張するということは,実は第一部定理一五を否定していること,すなわち神に依存せずともあることも考えることも可能な何らかのものが実在すると主張することに等しいのです。
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