スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京中日スポーツ賞クラウンカップ&第一部定理三四

2012-04-11 20:46:34 | 地方競馬
 優勝馬には羽田盃の優先出走権が付与される第15回クラウンカップ
                         
 事前に逃げを宣言していたキョウエイロブストがハナへ。マークしたのがベルモントシェリーで,コンテパルティロ,キタサンツバサ,シラヤマヒメと続きました。前半の800mが48秒9という超ハイペースになったことも影響したでしょう,縦長の展開に。
 前の5頭のうち,ベルモントシェリー,シラヤマヒメ,コンテパルティロは脱落。逃げたキョウエイロブストにキタサンツバサが並び掛け,一旦は後ろを離して叩き合い。競り勝ったのはキタサンツバサの方でしたが,前半に飛ばしたつけかゴール前では外を追い込んだビッグライトとハテンコウが急追。とくにビッグライトの脚色がよく,同厩舎のキタサンツバサに並ぶところまでいきましたが,頭差で凌いだキタサンツバサの優勝。ビッグライトが2着で,首差の3着に逃げ粘ったキョウエイロブスト。
 優勝したキタサンツバサは昨年10月に新馬を勝つと連勝。4ヶ月ほど休んだ初戦は負けましたが叩き2戦目となった前走を勝ち,4戦3勝でここに出走。南関東重賞で確たる実績を残していた馬が不在で,混戦ながら1番人気に支持されていましたが,その期待にこたえた形。一線級と混じってどこまでやれるかははっきりとは分かりませんが,まだ底を見せていないということは確かで,楽しみではあります。多くの活躍馬が輩出する一族で,伯父に重賞1勝のキタサンチャンネル,伯母に重賞1勝のキタサンヒボタンなど。
 騎乗した浦和の繁田健一騎手は2006年のロジータ記念以来となる実に久々の南関東重賞制覇。クラウンカップは初勝利。管理しているのは船橋の佐藤賢二調教師で,こちらもクラウンカップ初勝利。

 第一部公理一の実在的意味が明らかになったのであれば,このことから第一部定理三六が必然的に帰結してくるのだと僕は考えます。なぜなら,第一部定理一六により,神の本性の必然性からは無限に多くのものが生じなければならないのですから,神のある属性の変状の本性からも,無限に多くではないとしても,いくつかのものが必然的に生じなければならないであろうからです。というよりも,その本性の必然性からいくつかのものが生じるからこそ,そうしたものは神のある属性の変状であるといえるのではないでしょうか。
 このことは,スピノザによる第一部定理三六証明の過程のように,力という観点を導入すればさらに分かりやすいでしょう。そこでそのために,ここではさらに第一部定理三四を援用しておくことにします。
 「神の能力は神の本質そのものである」。
 ここで能力といわれているのが僕がこのブログでは単に力といっている事柄であり,本質といわれているのはこのブログでは本性ということばに統一している事柄です。よってこの定理をこのブログ流に表現するなら,神の力は神の本性そのものである,ということになります。
 この定理は証明するのは簡単です。まず第一点として,第一部定理一一が示しているのは,神が自己原因causa suiであるということです。そして第二点目として,第一部定理一六が示しているのは,神は万物の原因であるということです。スピノザの哲学における自己原因と原因との関係をどのように考えるべきであるのかということは,前回のテーマで詳しく考察しました。ですからここではそれを蒸し返すことはしませんが,最も単純ないい方をしてしまえば,このふたつは実は同じ意味なのです。そしてそれはどのような意味において同じであるのかというなら,第一部定理一一も,第一部定理一六も,神自身の本性の必然性から,いい換えれば,神の定義Definitioである第一部定義六から,直接的に帰結するという意味においてということになります。すなわち神が自己原因であるということも,また神が万物の原因であるということも,神の本性からの帰結事項なのです。よって神の力というのは,神の本性そのものであるということになるのです。
コメント
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