スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

宝塚記念&真理一般

2007-06-24 23:27:02 | 中央競馬
 このレース史上最高といっていいメンバーでのレースとなった宝塚記念。残念ながら雨に祟られ稍重馬場での競馬となってしまいました。
 5年前のこのレースで逃げてあわやという場面を作ったローエングリンの先導。前半の1000メートルは57秒5でこれは超ハイペース。これをカワカミプリンセスが早めに動いて直線先頭。いつもより後ろからのレースだったメイショウサムソンがこれを交わして先頭に立つと,その外からこれをマークするようにレースを進めていたアドマイヤムーンが追いすがり,最後は交わして優勝しました。メイショウサムソンが2着で,アドマイヤムーンをマークする形となったポップロックはやや伸びあぐねて3着まで。
 優勝したアドマイヤムーンはドバイデューティーフリー以来の大レース2勝目。松田博資調教師もそれ以来の大レース優勝で,岩田康誠騎手は昨年のメルボルンカップ以来の大レース制覇。やや展開に恵まれた部分があったことは確かなのですが,このメンバーで勝ったわけですから,現在の日本の最強馬はこの馬といっていいと思います。体を合わせると強いメイショウサムソンに,並ばずに少し離した,この馬には初騎乗となった岩田騎手の騎乗も見事。アドマイヤ~というのは近藤利一オーナーの所有ですが,皐月賞とクイーンエリザベスⅡ世カップでの騎乗がオーナーの不評を買い,武豊騎手がこのオーナーの馬に乗らない現状ですので,今後もこのオーナーとのコンビから目が離せそうもありません。
 メイショウサムソンも力は出しています。瞬発力という面で,アドマイヤムーンと少しの差があるようですが,今後もレースで大崩れしてしまうことはないように思います。
 ポップロックはマークしていった相手に突き放されていますので,はっきりとした能力の差があると考えていいでしょう。ただし,この馬はもう少し距離があった方がいいのも事実です。
 期待したウオッカは揉まれて掛かってで8着。しかも今日は馬場状態が外有利だったところで2番枠。道中もずっと内を回らざるを得ず,仕方のない結果といえそうです。しかし今後の巻き返しは当然期待できるでしょう。
 ダイワメジャーは12着。いかに距離が長いとはいえこれは負け過ぎで,16キロの体重減が響いたものと思われます。

 真理というのが一般的に何を意味するのかということを考えると,これは個別の真理の総体,あるいは,各々の真理というものすべてに共通して備わっている性質のようなものであるといえるのではないかと思います。つまり,無限に多く存在する各々の個物には,そのすべてにそれに固有の真理があるわけですが,それが真理といわれるからには,それらにはある共通の性質というものが備わっていて,それら無限に多くの個物の真理の総体こそ,真理一般であると考えられるわけです。なお,僕は各々の真理には,こうしたある共通の性質が備わっているために,スピノザのいう第三種の認識,すなわち直観的認識というものが人間に可能になっていると考えています。ただ,これはここでのテーマとかけ離れるのでこれ以上の説明は避けます。
 ところで,人間がある特定の事物についてその真理を知るというのは,取りも直さずその事物の真の観念を有するということにほかなりません。そして第二部定理四三により,僕たちはそうした真の観念を有するなら,それを有しているということも知ることになりますから,そのことについては疑い得ないということになります。
 そこで,その真の観念に真理に共通の性質というものが備わっているのだとしたら,人間は,ある真の観念を少なくともひとつ有するだけで,真理一般の性質についてたちどころに理解するということになります。つまり,僕たちが真理一般というものがどういうものであるのかということを知るためには,人間の精神のうちに,たったひとつの真の観念があるというだけで十分であるといえるだろうと思います。
コメント
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