スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

メイショウホムラ&第二部定理四三

2007-06-21 22:49:29 | 名馬
 気温の上昇とともに体調もアップ、見事にかきつばた記念さきたま杯と重賞を連勝したメイショウバトラー。この馬の父,メイショウホムラは,まだ現在のように路線が整備される以前の日本のダート競馬で大活躍をした馬でした。
 父,ブレイヴェストローマンは,芝での大レース勝ち馬も輩出しましたが,とくに日本のダート競馬で成功を収めた種牡馬。日本には~ローマンという名前の活躍馬がわりと多くいますが,その多くはこの馬の産駒です。
 メイショウホムラは2歳の11月にダートでデビュー勝ち。芝で連敗した後,ほぼ1年休養し,ダートに戻って2勝目。その後こつこつと条件戦を戦い抜き,4歳の暮れにオープン入りを果たすと,5歳になって現在のフェブラリーステークスの前身であるフェブラリーハンデで重賞初制覇。当時はダートの重賞はほとんどなかったので,重賞こそこれ1勝ですが,ここからオープン特別を3連勝,芝での敗戦を挟んでさらにダートのオープン特別を勝ち,この年の中央競馬の最優秀ダート馬に選出されました。
 ダートは芝より格が下と考えられていた時代の活躍馬ということもあり,種牡馬としてははっきりマイナー種牡馬。交配相手の質にも量にも恵まれなかったものと思いますが,その中から1頭,これだけの活躍馬を出したというのは立派だと思います。

 明日は別府記念の2日目優秀,いで湯賞が行われます。並びは山崎-神山-兵藤の東日本は間違いないところで,加藤-富永の中部はこの並びで自在戦でしょう。九州が4人いて,結束するなら北津留-井上-小野-池尻と思いますが,北津留-池尻の福岡と井上-小野で別線ということもありそう。ということで予想は控えることにします。

 第二部定理三三にあるように,混乱した観念idea inadaequataとはいっても,その観念自体のうちに積極的に虚偽falsitasを構成するという要素がないのであれば,どんな知性intellectusも,それに注目するというだけでは,真理veritasの何たるかを知り得ないのは当然としても,虚偽の何たるかさえ知ることができないということになると思います。しかしこのことは逆に,もしも知性に,真理というのが一般的にどういうものであるのか,またその真理に対立する意味での虚偽とは何であるのかということを教えるものがあるとすれば,それは十全な観念idea adaequata,真の観念idea veraであるということを推測させます。つまりある人間についてこれをいうならば,この人間に,真理と虚偽との間にある相違,また,真理を虚偽から分かたせるものは,この人間のうちにある十全な観念・真の観念なのであって,混乱した観念はこうしたことにはまったく役に立たないということが推測できるわけです。
 そこで今度は,この推測が正しいということを,『エチカ』に訴えて考えていく必要があります。そのためにまず,第二部定理四三から始めていくことにします。
 「真の観念を有する者は,同時に,自分が真の観念を有することを知り,かつそのことの真理を疑うことができない」。
 これはあまりにも当然のことをいっている定理Propositioだと思えますが,なぜ真の観念を有することで,僕たちが一般に真理と虚偽とをはじめて区別することができるのかということを論理的に検証するためには,外せない定理であると思います。
コメント
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