スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

TCK女王盃&個物の連鎖

2007-01-24 22:23:01 | 地方競馬
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 第10回TCK女王盃
 発走直前にクインオブクインがゲートを飛び出してしまうハプニング。が問題なく発走となりました。レイナワルツかトーセンジョウオーが逃げると思っていたのですが先手を奪ったのはそのクインオブクイン。前半の800メートルを50秒1という典型的なミドルペースでの逃げでした。トーセンジョウオーはインの3番手、サウンドザビーチは出遅れてしまい、中団やや後方といった位置取り。このペースのレースとしてはやや苦しかったと思うのですが、それでも外を徐々に追い上げると、直線も外からしぶとく伸び、3頭の叩き合いをゴール前で制して優勝。重賞初制覇を飾りました。
 騎乗した勝浦正樹騎手も出遅れたときはヒヤッとしたようですが、この競馬内容で勝つのですから、ここでは力が上だったようです。
 2着争いはさらに接戦。見た目では好位からうまく直線で内を突いて一旦は先頭に立ったクリムゾンルージュのようだったのですが、写真判定の結果、じわじわと伸びたトーセンジョウオーが確保していました。今日はやや行きたがっていたという印象で、このペースなら先手を取った方がよかったかもしれません。また、今日の感じだと距離も1600の方がよさそうに思えます。クリムゾンルージュは前走でB級を勝ったばかり。普通はまったくの格下ですが思い起こせば東京プリンセス賞3着のときにはNARグランプリ2部門受賞のチャームアスリープとそれほど差のない競馬をしていましたので、これくらいは走ってもまったく不思議ではありません。競馬は記憶のゲームとはよくいったものですが、今回はそれを忘れてちょっと痛い目にあってしまいました。

 王将戦は先手の佐藤棋聖が☗7六歩☖8四歩に☗7七角と上がり、角筋を通したまま向飛車。後手からの角交換の後、穴熊に囲って9筋から雀刺しというかなり変わった戦型になりました。封じ手の局面は先手がやれそうに思いますが、また時間を多く使っているのがどうでしょうか。
 それからレディースオープンの第二局が明日指されます。里見女流一級は日曜にメイショウ戦の決勝を戦いました。これは関西所属の女流およびアマ、育成会(女流プロの養成組織)員だけが参加するトーナメント。非公式戦ですが、ここでプロ初優勝を飾りました。しかしここは個人的には矢内女流名人の意地に期待してもう一局指してもらいたいところです。
 そして明日から新年最初のGⅠ、競輪祭が開幕です。吉岡選手のいない競輪祭…。その吉岡選手の引退セレモニーが3日目(27日)に行われます。

 様態の発生のうち、個物に関しては次のような疑問があるかもしれません。個物の原因が別の個物であるなら、その個物の原因も別の個物で、その個物の原因も…というように考えていくと、最初の個物がいかにして神から直接的に生じ得るのかと。ただこれは問題としては今回のテーマとはまったく別の問題ですので、僕の見解だけ簡単に説明します。
 演繹法について触れたときに、第一部定理二八には消極的な意味があるといいました。スピノザの立場は、原因、原因の原因、その原因と辿っていくことは不毛であるということだと思います。逆にいえば、個物の原因を直接的に神(別の個物に変状した限りでの神)と措定するのは、この不毛な議論を断つためだともいえると思います。そしてこの根拠はおそらく第一部定理一六の中にあって、神の本性の必然性から無限に多くのものが生じるというのは、神が無限に多くの様態(この場合は無限に多くの個物と考えてもいいです)に変状するという意味でもあると思うのです。そして無限様態とは、実は無限に多くあるそうした個物の総体であると考えることもできると思いますので、個物がいかにして現実的に存在するようになるかという問題は残ったとしても(この問題はここでの問題とは完全に無関係であると考えます)、神の本性という観点から考えた場合には、ある特定の個物について、その個物の直接的な原因が神であるということは、やはり妥当であろうと思うのです。
コメント
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