スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

師弟対決&第一部定理六系証明

2006-12-25 22:59:33 | NOAH
 前回の日本武道館大会でKENTA選手を降し(この試合が今年のプロレス大賞のベストバウトに選ばれました)2度目の防衛に成功した丸藤選手は,10日の武道館大会で三沢選手の挑戦を受けました。丸藤選手は三沢選手に憧れて当時の全日本プロレスに入団。三沢選手も同じアマレス出身の丸藤選手を付き人にするなどして可愛がりました。試合でもチームを組むことが多く,丸藤選手はおそらく公私共に三沢選手から学ぶところが多かったのではないかと思います。つまりこの試合は本当の意味での師弟対決。弟子に師匠が挑戦というのがちょっと変わったところではありますが。三沢選手ももう44歳で,残念ながら全盛期(全日本プロレス時代に三冠王者を連続防衛していた頃)ほどの力はなく,この試合も苦戦を強いられたのですが,最後は雪崩式のエメラルドフロウジョンで丸藤選手を破り,3度目のGHC王者に返り咲きました。印象的だったのはほとんどの観客が三沢選手の応援に回ったこと。三沢選手は選手間での信頼も厚く(そのために,全日本を脱退してNOAHを旗揚げしたとき,ほとんどの選手が三沢選手についてきました),またファンからも特別の支持を集めている選手です。このチャンスに失敗すれば,おそらくシングルでは第一線で活躍することが難しくなったと思われ,まだ終ってほしくないというプロレスファンの思いが,この一戦に集約されていたように思えました。1月に森嶋選手の挑戦が決定しています。
 明日は名古屋記念決勝。群馬3人は別れます。岡部-渡辺の東日本,稲村-兵藤の群馬,吉田-山内-山口の中部,石丸-金子の混成で4分戦。ここは山内選手◎と吉田選手○の地元勢が中心。これに岡部選手▲と石丸選手△を絡めて。

 定理六系は次のような背理法で証明します。もしも実体がほかのものから産出されるとしたら,公理四からして実体の認識はそのほかのものの認識に依存するでしょう。ところが定義三によれば,それ自身によって考えられるもの,つまりそれを概念するためにほかのものの概念に依存しないもののことを実体というのですからこれは不条理です。したがって,実体はほかのものからは産出され得ないということになるのです。なお,この証明は,定理六系の別の証明としてスピノザから与えられていますが,単に実体がほかの実体からは産出され得ないということを証明している定理六の証明としても有効です。定理六系は定理六からの帰結事項ですので,定理六が証明されたという前提で,ここから定理六系を導く流れは,複数の実体が存在するとした場合に,ある実体は別の実体からは産出され得ない(定理六)が,公理一の意味からして自然のうちには実体(それ自身のうちにあるもの)と様態(ほかのもののうちにあるもの)しかなく,しかも様態は実体(様態のほかのもの)のうちにあるわけだから,実体が様態から産出されるということはあり得ない。したがって,実体はほかのものから産出され得ない(定理六系)ということになります。
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