国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

官僚たちの夏

2009-08-21 09:30:00 | Weblog
城山三郎原作の「官僚たちの夏」が映像化され、日曜の夜TBSで放映されている。96年NHKでも扱った作品だが、今回の完成度は出色。なんといってもキャストが重い。池田隼人を扮するのが北大路欣也、佐藤栄作に長塚京三(佐藤B作なら笑ったが)、主人公ミスター通産省に佐藤浩市、佐藤を後任の事務次官に引き揚げようとする現職次官が西村雅彦、ライバルの同期に船越栄一郎。この2人の熱い演技は圧巻。ドラマに一層の深みを与えている。舞台は高度成長期に突入する直前、戦後の保護貿易政策で成長した日本産業を外資が市場開放させようとしている最中、佐藤浩一はまだ海外企業と闘える体力がない国内企業の保護に奔走する。ドラマの中で佐藤の「我々は国家に雇われているのであり大臣に雇われているわけではない」という台詞がある。政争の具にしようとする政治家に対する言葉だが、官僚主導型政治といわれる今なら全く反対の意味にとられるだろうが、当時はまだ役所にサムライがいた。先日公示された衆院選の目玉はなんといっても官僚対策。各政党のマニフェストには独法、公益法人の見直し、官僚の天下りの禁止が盛り込まれている。民主党のそれには「各省の縦割りの省益から、官邸主導の国益へ」。まさに今タイムリーすぎる番組なのである。民主が政権をとった場合は、大鉈を振るうことは必至、有権者も冷徹にその成り行きを見つめる。当事者にとっては演じている俳優よりもかなり熱い夏になることは間違いなさそう。