組手

最近は子供たち相手の組手でも20分も連続してやれば息が上がって重度の酸欠状態に。「こんなはずではない」と思っても体は正直。同年代と比較しても強いと自負していた腰も年に一度は強い張りを感じるようになった。加齢を痛感させられる。そんなわけで組手を抜け出して写真撮影。来月28日は昇級審査。小生の息を上げることができれば目出度く昇級、頑張ってください。

居抜き

見事な「居抜き」とししか言いようがない。日本刀を瞬時に抜く「居合い抜き」ではなく、経営が変わるが、そのままの配置で営業する「居抜き」である。入社以来本を購入する時は、ほとんど地下鉄大通駅直結の「リーブルなにわ」を利用していた。理由は本の種類の配置がほとんど変わることがないことと、本の選択がが優れていたこと。動線が決まっており、その通りに歩くと読みたい本が短時間で見つかる。本の選択もまたしかり。小生の偏向した嗜好にぴったりと合ったものを数多く取り寄せていた。しかし、残念ながら昨年の閉店以来、ジュンク堂を利用していた。ところが先日リーブル…の後に文教堂が新たに入っていることを見つけ、先日冷やかしに行ってみたら、なんと、レジ、書棚、平積みの場所、さらに分類までリーブルの時と全く同じ。多分、リーブルから文教堂に移った店員さんがいたためだと思うが。それにしても見事な居抜きに関心しきり。

本の紹介

評価＝
星を４にするか５にするか相当迷ったが、余韻の残し方とさらに深まる疑問、重要な点を再読し確認せざるを得ない手法、二段階のエンディング、ページの使い方などの構成を評価し最高点とした。内容は書かないほうがいいだろう。だが一点だけ。最後のセンテンスに読点をなぜ付けなかったか、そして最後のスペイン語。確かに面白いよ。

挑発

またしてもアブラフリークの小生の心を揺さぶるタイトル。「Junkfull」「 Enjoy Jankfood Life!!」Junkfull：もちろん造語であるが、ぱっと見でもメーカーの意図がはっきり伝わってくる。ここまで書かれれば、手に取らないわけにはいかない。どんな挑戦でも受けるのは小生のモットー。社名も「エースコック」ではなく「Acecook」とジャンクフードの本場アメリカを意識させている。と思いきや、どういう訳かCIを断行したそうだ。これからも奇抜な、若者をターゲットにした商品開発を進めるという意思表示なのか。前回紹介した「アブラたりてます？」も実はエースコックの商品。エースコック、失礼、Acecookが今注目の的。

アクア

最近黄、赤、青など原色の自動車が街中を駆け巡るようになった、ボディカラーの大きな変化にお気づきになった方も多いのでは。嚆矢はトヨタのハイブリッド車アクアで、ホンダフィットが追随したのではないかと思う。従来購入を躊躇されていた色をユーザーに積極的に提供する背景にはメーカーの大きな戦略、あるいはアピールがあると考えていた。昨年秋ふと気づいた。「トヨタが表現したかったのは花だ」と。ご近所さんだが、庭に咲いている花と車が同化している光景を見たからだ。ハイブリッドによる環境対策効果により咲き乱れる花、「こういうことか」と妙に納得した。さらにもう一つリンクさせているのが「花は咲く」、ご存じの通り311の復興支援ソングで、聞かない日はないほど、浸透度も抜群だ。慧眼なのか、あるいはピントのはずれた見解なのか、ともかく一昨年日本で最も売れたのはアクアだった。
ところが、昨年そのアクアをうっちゃった車がある。ダイハツの軽自動車タントである。軽自動車が販売台数首位を奪い取ったのは6年ぶりワゴンR以来、昨年一年間の販売総数はで24万4千台。また特徴的なのは、総販売台数に占める軽自動車の割合が初めて40％を超えたこと。もはや軽自動車はセカンドカーではなくなったことを示している。伸張の理由は、普通自動車に比べて格段に安価な維持費。米国に米車の輸入障壁になると指摘され増税されたが自動車税は普通自動車の約四分の一。タイヤなどの消耗部品もかなり安価、ランニングコストの差は大きい。もう一つ見逃せないのが車内スペースの拡大にある。狭いがゆえ長距離に適さない、メーンの車になり得ないというイメージを見事払拭した。軽自動車は車体や車幅に制限はあるものの、車高は２メートルまでで、事実上規制外と考えてもいいだろう。メーカーがそこに目を付けた、車幅、全長の制限を車高で補おうとしたのだ。自転車やゴルフバッグが縦に入るなどのCMをご覧になった方も多いと思うが、普通自動車でも今までそんな規格はなかった。見事というほかあるまい。だが、この状況を国税が見逃すはずはない。第三のビールと同じ構図で近いうちに必ず何らかの手を打ってくるに違いない。
不思議なことにそのタントのカラーラインアップには原色は使われていない、ほとんどが旧来の色。グレーゾーン、ダークな存在と自嘲しているということなのか。

本の紹介

評価＝
「革命か、あるいはクーデターか」。明治維新のイメージを問われれば、その規模、歴史的な意義からして明らかに「革命」と答える方が多いだろう。だが、明治維新はロシア、カンボジア革命などに見るように、旧来の支配者階級の殺戮は一切行われていないばかりか、徳川幕府の統治体制を巧妙に再利用し中央集権国家を完成させている。視点を変えれば、徳川慶喜がもし、鳥羽伏見での徹底抗戦を指示し、さらに江戸城の無血開城を認めず大規模な内戦に発展し、日本の総体的国防力が衰微してしまえば、列強との外交交渉は俄然不利になる。薩長史観では幕府側を制圧したことになっているが、徳川慶喜の終始一貫しなかった姿勢が、日本を救ったことになる。さてそれを意図したのかどうか。

ニュースウォッチ9

見た方はいるだろうか、1月14日NHKニュースウォッチ9を見て思わず苦笑した。それは●●●●●●夫婦が激増しているというもで、1カ月以上交渉がない夫婦が10年間で約13ポイント増え45％になったというものだが、ニュースを伝える前に大越アナウンサーが「是非恥ずかしがらずに見てください」といらぬ前置きをしたのだ。多分放送前のミーティングで、ディレクター共々「この言葉でいこう」と確認したのだと思うが、「恥ずかしがらないで」と言われれば逆に反応してしまうのが世の常。思わず家人に「そうなんだって～」とこちらもいらぬ反応をしてしまった次第。苦笑はまだ続く。調査を行った日本家族計画協会理事長は、長時間労働が●●●●●●の原因。企業は少子化が重大な問題としてとらえるなら長時間労働解消のため企業努力しなければならないと力説。調査の結果、仕事で疲れていることが原因で没交渉になることが多いことが分かったためだそうだ。こんな法人があることと、こんな調査していることを初めて知ったが、それ以上に、その手の質問に正直に答える日本人は少数、それを額面通り受け取るとは。
その傾向は街頭インタビューでも特徴的に現れていた。30～40代だろうか、主婦らしき方にマイクを向けるも、当たり前だがまともに答えることもできず、だが、NHKであるため邪険にすることもできず、その逡巡と葛藤が画面を通じてこちらにも伝わってくる。同じ質問を待ちを歩いていた60代だろうか外国人夫妻の夫人にぶつけると「うちは週に2回ぐらいかしら」。他の白人男性に聞くと「ぼくなら１週間ももたないよ」と何の恥じらいもなく答える。その分こちらが赤面する。
VTRが終わり大越アナと井上アナの2ショットになったとき、大越アナが井上アナに「どう思われますか」振れば「私の場合は…」とうっかり口を滑らせたかもしれないものを、残念なことをした。以前あさいち（NHK)でもこのような題材をあつかってドタバタ劇を演じてしまったことを書いた。NHKはこの手の話はもうやめた方がいいと思うが、どうだろうか。

本の紹介

評価＝
先日久しぶりに民放の単独取材に応じ、テレビ画面に現れた佐村河内氏だったが、記者会見での髪を切りひげをそり落とした姿からすっかり元の芸術家然とした容姿、態度に変貌していた。世紀のペテン師と罵倒され全てを失った氏だったが、自らを「共犯者」として名乗り出た新垣氏は、その後さまざまなメディア（ファッション雑誌からも）で取り上げられ寵児となっている。だが、新垣氏の才能が認められた大オーケストラでの演奏の話は一切来ていないという。皮肉なことだ。

アダルト

先行したのはベータだった。画質が優れているうえテープのコンパクトさもユーザの高評価を得て、ビデオ戦争はソニー陣営の勝利に終わるかと思われた。ところがVHSを擁するビクター陣営が奇策に出る。長い開発期間と膨大な研究費をつぎ込み独自で開発していた企業機密を、VHSを推進していた他企業にオープンにしたのだ。ビクター側も背水の陣で一種の賭けだったのだろうが、こんなことは前代未聞。トヨタの燃料電池車関連の特許無償開放のニュースを見て、ふと約40年前に日本で起こったVHSベータ戦争を思い出した。
打算の産物であることは間違いない。これ以降も莫大な研究開発費が必要とされるほか、早急のインフラ整備は燃料電池車普及のカギになる。開放により他企業が参入し易くなるのと同時に、「次世代の社会を一緒に創りましょう！！」という姿勢で企業の矜持をくすぐったのだ。しかし、海外のメディアが驚くように大きな一手であることは間違いない。
さて、VHSベータ戦争を制したのは奇策に打って出たビクター陣営だった。その理由は、性能ではなくソニー側がベータでのアダルトビデオ製作販売を頑なに許さなかったためだといわれる。技術に勝りながらも大衆が何を望み、どこに行こうとしているのかを読み切れなかった、企業にとっては泣くに泣けない結果になった。アダルトを辞書で調べると「考え方や態度が十分に成熟していること。思慮分別があること」とある。化石燃料からの脱却＝日本経済の安定化。環境対策。推進源は今回もアダルトかもしれない。

アブラ過多ブラ

「アブラたりてます？」。なんと挑発的なネーミング。中性脂肪や血中コレステロールは正常値だが、最近どうも右の股関節の可動範囲が狭くなってきた気がする。コラーゲンだかなんだか潤滑系の物質が減ってきたのだろうか。いや、メーカーが言いたいことはそうではない、健康志向で「パッサパッサ」の低カロリー食ばかり食べていてむなしくないのですか！！それで人生楽しいのですか？という強烈なテーゼ。これを消費者にぶつけたわけだ。いや、違うか。とにかく、サブタイトルに「驚き、やり過ぎ」と書かれている通り、背脂がこれでもかというぐらいに入ったパックを麺の上に載せるのだが、量が多すぎてなかなか解けないほど。2015年、脂分が足りないと思われる方は是非。

本の紹介

評価＝
最貧困に陥る女性には共通した特徴がある。それは、三つの無縁と三つの障害。無縁は、親や親族の支援を受けることが出来ない。第二は、地域からの無縁。教育を受ける機会を逃しているなどど。最後は、制度からの無縁。公的支援につながる道を絶たれていたこと。障害とは、精神障害、発達障害、知的障害。同じセックスワークにしても厳然とヒエラルキーが存在し、それは生活レベルに直結する。貧富の差が言われて久しい。だが、最貧困はまだ可視化・顕在化されていない。
新年初めてのテーマとしてはふさわしくないが、お許しを。