国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

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2017-01-30 09:01:38 | Weblog
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面白いところに視線を向けた企画だと思う。確かに高齢の両親や、配偶者の自宅介護は並大抵のことではない。自身の高齢化も問題を大きくしている。その結果介護殺人に行きつく。よく待機児童の問題が叫ばれ社会問題化されるが、同様に介護施設に入居できない待機老人の解消も緊急の課題である。

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2017-01-23 09:04:55 | Weblog
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登勢と吾助の思考は数百年前に生きていた人々とそう変わっていない。時代とほぼ平行に生きているといっていいだろう。登勢と全く相いれない考えを持つ母と妹喜和の生き方も実は、寸分違わないのである。その中で一見合理的で、激変する時代に適応力を見せる実幸も最終的にその呪縛からは一切解放されていない。それは夭折した登勢の弟も同じであった。だが人の幸せとは?考えさせられる一冊。

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2017-01-16 09:06:57 | Weblog
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血肉を分けた兄弟との骨肉の争い。どこの家庭にでもありそうな愛憎劇だろうが、その背景に数百億もの資産が絡んでいるとしたら、そう容易く解決できるものではないだろう。しかも後継者に指名されたのは長兄ではなかった。国土と言えば戦後勃興した新財閥、その名の通り鉄道敷設により僻地の土地の価値を高めることによりその利潤と、沿線の商業化などにより利益を得てきた企業。そのトップに就いたのは堤家の二男義明。身内を次々切り捨てていく手法や、社内の独裁体制は天皇とも呼ばれた。だが、歪んだ支配構造と強引な経営手法は組織の崩壊へと繋がる。作家でもある長兄清二氏がそれらを客観視する。

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2017-01-10 09:09:46 | Weblog
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善造は戦後激変した時代に順応できず煩悶するが、彼の見方は確信をついている。強圧的な価値観にいつも抗っている。直截で辛辣な物言いしかできない光秀。この二人のコントラスト。生きる能力にだけ長けているふう子は、この時代に生まれて来るべきして生まれた女。そして武雄。武雄がファインダーを通してみた景色は荒んだ心とトラウマを反映したものだった。だが、実際に印画紙に焼き付けられた街は光にあふれていた。最後に写した写真はどのような善三が写っていたのだろうか。500ページはあっという間だった。

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2017-01-04 12:19:01 | Weblog
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天井裏にあった江戸時代小間物屋の女房が書いた日記。ムクドリとそれを見つけた椋鳥。設定にちょっと無理があると感じたが、如月頃になると小生はすっかり長屋の住人に化していた。さすが木内昇、登場する全ての人物が生き生きと描かれている。さらに読者を引き込む構成力も傑出している。そして唐突に終わってしまう日記。清さんとさえちゃんとの間は。辰吉は本当に医者になっちゃうわけ?。馬琴ではなく京伝風にって訳?寝つきが悪いやい。