「ガンをつけられ頭に来たため」顔を蹴り、胸ぐらをつかみ投げ飛ばしたりした。神経が常に高ぶり、ピリピリとしていた高校生の頃、電車や街の中などでガンをつけられたりなどの経験があるのかもしれない。だが、この状況はあまりにも違いすぎる。暴力をふるったのは195センチ100キロ超の巨漢、普通の体躯の大人でも暴力を振るわれればひとたまりもないだろう。しかし、暴行を受けたのは身長1メートルにも満たない三歳の男の子。暴行は1時間半にもおよび、男の子は翌日死亡した。死亡したのは傷害で逮捕された男性と同居する女性の実子で、食事中に男の子に睨まれたことが原因らしい。逮捕された男は暴力団員で「やることはやった。人生に悔いはない」と全く場違いな言葉を吐き、反省の態度は示していないという。また男からはアルコールや薬物使用の反応も出ていない。先日も生後5か月の実子に暴行を加え、全治7カ月もの重傷を負わせた母親が逮捕されたばかりだ。どうもここ数年同様の事件が急増したような気がする。
親から子への暴力は、密室の中で行われ、また躾の一環だと言い逃れられるためなかなか表に出にくい特質がある。そのため外からの通報を推進する児童虐待防止法が2000年施行された。これに伴い、児童相談所への通報をより簡便にするためフリーダイヤル「189」(いち早く)を設けている。だが今回の事件もこれらのセーフティーネットはうまく機能しなかったようだ。全国で居場所が確認されていない児童=所在不明児童が昨年末で100人以上いるそうだ。ネガティブな想像はしたくないが、そういった可能性も排除できないのが現状だろう。
親から子への暴力は、密室の中で行われ、また躾の一環だと言い逃れられるためなかなか表に出にくい特質がある。そのため外からの通報を推進する児童虐待防止法が2000年施行された。これに伴い、児童相談所への通報をより簡便にするためフリーダイヤル「189」(いち早く)を設けている。だが今回の事件もこれらのセーフティーネットはうまく機能しなかったようだ。全国で居場所が確認されていない児童=所在不明児童が昨年末で100人以上いるそうだ。ネガティブな想像はしたくないが、そういった可能性も排除できないのが現状だろう。