
肘痛の主な原因
1. 使いすぎ(オーバーユース)
・テニス肘(外側上顆炎):物をつかむ・持ち上げる動作で肘の外側が痛む。
・ゴルフ肘(内側上顆炎):手首を曲げる動作で肘の内側が痛む。
・野球肘:投球動作の繰り返しで肘の内側や関節部に負担がかかる。
2. 関節や軟骨の問題
・変形性肘関節症:加齢や長年の負担で軟骨がすり減り、肘が動かしにくくなる。
・関節リウマチ:自己免疫の異常により関節が炎症を起こし、肘が痛む。
3. 神経の問題
・肘部管症候群:尺骨神経が圧迫され、小指や薬指がしびれ、肘にも痛みが出る。
・橈骨神経麻痺:神経の圧迫により手の動きが悪くなることがある。
4. 外傷(ケガ)
・骨折・脱臼:転倒や衝撃で肘を痛める。
・靭帯損傷:スポーツなどで肘の靭帯を痛める。
肘痛の治療法
1. 保存療法(手術なし)
✅ 安静・休息:肘をできるだけ使わないようにする。
✅ アイシング:炎症がある場合は冷やす(20分程度、1日数回)。
✅ 温熱療法:慢性的な痛みには温めて血流を改善。
✅ サポーターやテーピング:負担を軽減する。
✅ ストレッチ・リハビリ:肘周りの筋肉をほぐし、柔軟性を高める。
✅ 痛み止め:湿布や塗り薬、内服薬(NSAIDsなど)を使用。
✅ ステロイド注射:炎症がひどい場合に用いる。
2. 鍼灸治療
鍼灸は、筋肉の緊張を和らげ、血流を改善し、自然治癒力を高める効果があります。
✅ 経絡治療:肘痛に関連する「大腸経(外側)」や「心経(内側)」を刺激。
✅ 患部周囲の鍼:痛みがある部位や筋肉を直接緩める。
✅ 遠隔治療:「七星理論」に基づき、膝関節(対応する金=肺・大腸経)を調整する。
3. 手術(重症の場合)
✅ 関節鏡手術:軟骨や骨のかけらを除去。
✅ 靭帯再建術:靭帯が断裂した場合に手術を行う。
予防とセルフケア
💡 適度なストレッチ:肘・前腕の筋肉を柔らかく保つ。
💡 正しいフォームで作業・スポーツを行う:負担を減らす。
💡 筋力トレーニング:前腕・上腕の筋肉を鍛えて肘をサポート。
肘の痛みが長引く場合や悪化する場合は、早めに専門家(整形外科や鍼灸院)に相談してください。