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原発はきれいなエネルギーだという講釈だけは止めて欲しい(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-22 09:32:14 | 経済学
「地震の危険にさらされる多数の原子炉」と題して、20日付けのWSJ紙日本版がMauiceTamman記者、BenCssenlman記者、PaulMozur記者連名の記事を紹介していた。同記事によれば「日本と台湾が原子力発電から脱却することは難しい」という見解だと紹介していた。

ウオールストリートジャーナル(WSJ)は、ロンドンに本部を置く世界原子力協会(WNA)のデ―タを用いて、世界の原子炉400基以上と、建設中または今後建設が予定されている100基の所在地を調査した。その結果、全体の11%(48基)が、中規模以上の地震活動が見られる地域に位置する。福島第1原発もその中に含まれる。3%(14基)は高危険区域にある。その内10基は海岸線から1マイル(1.6キロ)以内にあり、地震と津波両方のリスクにさらされている」と指摘している。

「日本を襲った地震は、福島第1原発が想定していた10倍以上の大きさだった。2007年には、設計者が想定していた以上の地震が発生したことにより、世界一の大きさを誇る柏崎刈羽原子力発電所が破損を受けた。」と書いている。日本には50基の原発がある。建設を予定している原発も多い。日本政府は、真剣に見直しをするのだろうか。

一方、週明け21日のNY株式市場は、AT&Tがドイツテレコム子会社TモバイルUSA買収で合意を材料とリビア空爆による原油反発、日本での原発事故の影響が沈静化しつつあるとの楽観論が台頭して、NYダウは先週末比171ドル高、12,036ドルで取引を終了したと大和キャピタル、三栖健児氏は解説していた。21日付けのWSJ紙は、「福島原発、2,3号機で発煙、作業難航」という記事を掲載している。何をもって、日本の原発問題が鎮静化と判断するのか俄かに理解できない。今朝の「モーニングサテライト」では、シカゴ日経指数が、先週末の大証先物指数を300円以上上回ったと報じていた。売られ過ぎの修正という面もあろう。しかし、世界的な金余りの中で、日本株は余りにも安すぎると見ているのであろう。

21日、日本政府は、現時点で死者、行方不明併せて2万人以上と発表した。20日付けのWSJ紙は、犠牲者の遺体を一部集団で土葬を余儀なくされていると書いた。牛乳、ホウレンソウで放射能被害が出たこと、三陸沿岸の主要漁港が壊滅的被害を受け、さらに放射能汚染で、日本の二大ブランドであるお寿司と神戸ビーフにも影響が出てくる。仮に安全と判明しても、「日本品は安全」とのブランドイメージが一端壊れると回復するには数年かかると指摘していた。今朝の「モーニングサテライト」は、今回の災害でルイビトン、ボルボなど高級品の日本での販売に影響が出てくる。日本は放射能汚染で危険だとして日本での出展キャセルが増えていると米誌USTodayが報じたと紹介していた。

NY外国為替市場では、G7による協調介入警戒感からドル円相場は1ドル=81.13~14円で小動きで推移している。一時的には80円割れの場面もあるが中長期的には日本以外は利上げムード、日本はゼロ金利継続、地震災害に伴う財政悪化必至で円は売られ易い流れとの専門家の見方が多い。

「きれいなエネルギー」を謳い文句に原子力発電見直しの空気が世界的に流れていた。今回の福島原発事故は、原発に対する見方に一石を投じたことは確かであろう。どこの国にも日本のどの業界にも御用学者は存在している。危機感を煽るのは好ましくないが、原発は「きれいなエネルギーだ」という講釈だけは止めて欲しい。(了)

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