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NY原油105ドル、ユーロ建てでは横這いの68ユーロ(学校で教えてくれない経済学)

2008-03-07 09:38:25 | 経済学
 NY原油先物市場で、3月6日、WTI(軽質油)は、一時、バレル105.97ドルまで値上がりし、前日比0.9%高い、105.47ドルで取引を終了した。

一方、NY外国為替市場で、同じ日、ドルは、対ユーロで値下がりし、1ユーロ=1.5374ドルで取引された。ドルが対ユーロで値下がりすると、原油相場はつれて値上がりするパターンが定着している。

NY原油相場を、ユーロ建てで計算すると、3月6日の相場は、バレル68.60ユーロである。前日の値段は、68.47ユーロだから、上げてはいるが、ほぼ横這いだ。ドルベースで見ていると、原油相場は、天井知らずに上げ続けるように騒いでいるが、視点を変えて、ユーロという鏡に姿を写してみると違った景色が見えてくる。

NY外国為替市場で、ドルは、対円でも値下がりし、1ドル=102.69円まで円高が進んだ。円建てで原油相場を計算すれば、バレル105.47ドルは、バレル10,830円である。昨日の円建ての原油相場は、10,865円だから、ユーロ建て値段と同様、値上がりしていない。

分母に弱い通貨を置き、分子に原油相場を置いて割り算する。価値をキープしょうとすれば、ドル建て値段を上げざるを得ない。一概には言えないだろうが、原油が上がっているのではなく、ドルの値打ちが下がっているから原油相場が上がっているように見えるのだろう。

金相場も小麦、大豆相場も史上最高値を更新している。いずれもドル建て値段である。ECB(欧州中央銀行)のトリシェ総裁は、3月6日、EUの政策金利を4.0%で据え置いた。彼は、インフレ(自国通貨価値の目減り)が国を滅ぼす元だと思っているかもしれない。

元プロ野球選手の江夏豊さんが、テレビでの野球解説で、日本のピッチャーは、子供の頃から、ストライクを投げる練習ばかりしている。ボールをしっかり投げられるような練習をもっとやるべきだろう。ストライクは2球だが、ボールは3球投げられると話しておられて、妙に感心した。何が何でもストライクだという捉え方がいかにも日本人らしいところだ。

日本人は、古来、田んぼの中で草むしりばかりして、暮らしてきた。雑草を一本でも減らせばそれだけ米の収穫が増えるからだ。日本人の勤勉さはそこから生まれたが、隣の田んぼの動きに目が向かなくなったと、司馬遼太郎さんは、「十人との対話」の中で書いている。

欧州で買い物をすれば実感するが、円は対ドルでは円高だが、対ユーロでは大幅な円安だ。今の子供に、くじら尺だ、かね尺といっても、何のことかと、いぶかられるのが落ちだが、物指しを、たまには変えてみて、物を見ることも、一興かもしれないと思う次第である。(了)

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