第351回「すっかり・・・思いっきり勘違いをしてしまいました。」
今回の作品「トランセンデンス」は、私が注目している監督、クリストファー・ノーラン監督の作品と聞いて、かなりワクワクしていました。ここ最近の彼の撮る作品のクオリティーの高さは知っていたので、かなり期待していました。しかも私が好きなSF作品と聞けば期待しないわけがありません。
ウィル・キャスターは妻であるエヴリンと共に人工知能を研究しているアメリカでは名の知られた存在の研究者だ。その分野においては第一人者として知られている。そんな彼が講演会の直後に反テクノロジーを唱える過激派グループによって襲撃を受け、凶弾に倒れる。幸いなことに銃弾は急所を外れ、一度は退院する。ところがその銃弾には毒が塗り込まれており、彼の命を徐々に削っていった。除去不可能な毒に侵され次第に弱っていく彼を見つめるエヴリンはある計画を実行する。それは彼の頭脳と意識を研究中のコンピューターへインストールすることだった。残されたすべての時間を注ぎ込み行ったその行動は見事に成功する。ウィルの意識は巨大なコンピューターと同化し、とてつもない速さで進化していく。やがてその進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。人類に脅威を与える危険性を持ったウィルを破壊しようとFBIと過激派グループが手を組み、彼らに迫っていく。
もうお気づきでしょうが、私はとても大きな間違いを犯しています。それはこの「トランセンデンス」という作品はクリストファー・ノーランは監督としてではなく、製作総指揮として携わっているということ。監督と製作総指揮では役割が大きく違い、製作総指揮では彼の作品とは呼べないのが現状です。すっかり彼の新作だと勘違いした私はその気持ちのまま映画を鑑賞してしまい、最後のスタッフロールで監督の名前を確認するまで気が付かないという失態を犯してしまいます。
ではこの作品がそのまま駄作となってしまったのかといえば、そうではありません。SF映画として一定のクオリティーは保っていたし、物語の展開、結末の付け方も及第点ではあったと思います。コンピューターへとインストールされたウィルは自分の大事なものを奪おうとする人類にもっと過激な方法で戦争を仕掛けるのでは?と想像していた私は、物語のあまりに綺麗な展開に多少のガッカリ感はありましたが、「ナノマシン」による新たなアイデアや無理のない展開に最後まで飽きる事無く観ることが出来ました。
何度も書いていますが、SF映画で大事なのは荒唐無稽な設定を観客にいかに納得させるかというのが大事なテーマになってきます。この映画では「人間の頭脳のインストール」や「ナノマシンによる人体への流用」など、近い将来には実現可能なのではないかというギリギリのところで見事にお話を展開させたのは評価に値すると思います。
作品の点数は★★★☆☆です。上記でいくつか評価しましたが、点数としては平凡なものになりました。それはなぜか?残念ながら物語の展開・結末があまりに普通であったこと、あとは盛り上がる部分があまりなく、終始穏やかにお話は展開していきます。この手の話でよく見かけるのはウィルの性格がインストールされてから180度変わってしまい、狂気に走る。それを皆で止めようと奔走するみたいなありがちな展開にしなかったのは良かったのでしょうが、ちょっと刺激が足りなかったように思ってしまいました。
それにしても主演のジョニー・デップが出演シーンの8割がディスプレイに映る顔だけというのはある意味、斬新だったのかもしれませんね。
今度からはきちんと調べてからにします(笑)
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今回の作品「トランセンデンス」は、私が注目している監督、クリストファー・ノーラン監督の作品と聞いて、かなりワクワクしていました。ここ最近の彼の撮る作品のクオリティーの高さは知っていたので、かなり期待していました。しかも私が好きなSF作品と聞けば期待しないわけがありません。
ウィル・キャスターは妻であるエヴリンと共に人工知能を研究しているアメリカでは名の知られた存在の研究者だ。その分野においては第一人者として知られている。そんな彼が講演会の直後に反テクノロジーを唱える過激派グループによって襲撃を受け、凶弾に倒れる。幸いなことに銃弾は急所を外れ、一度は退院する。ところがその銃弾には毒が塗り込まれており、彼の命を徐々に削っていった。除去不可能な毒に侵され次第に弱っていく彼を見つめるエヴリンはある計画を実行する。それは彼の頭脳と意識を研究中のコンピューターへインストールすることだった。残されたすべての時間を注ぎ込み行ったその行動は見事に成功する。ウィルの意識は巨大なコンピューターと同化し、とてつもない速さで進化していく。やがてその進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。人類に脅威を与える危険性を持ったウィルを破壊しようとFBIと過激派グループが手を組み、彼らに迫っていく。
もうお気づきでしょうが、私はとても大きな間違いを犯しています。それはこの「トランセンデンス」という作品はクリストファー・ノーランは監督としてではなく、製作総指揮として携わっているということ。監督と製作総指揮では役割が大きく違い、製作総指揮では彼の作品とは呼べないのが現状です。すっかり彼の新作だと勘違いした私はその気持ちのまま映画を鑑賞してしまい、最後のスタッフロールで監督の名前を確認するまで気が付かないという失態を犯してしまいます。
ではこの作品がそのまま駄作となってしまったのかといえば、そうではありません。SF映画として一定のクオリティーは保っていたし、物語の展開、結末の付け方も及第点ではあったと思います。コンピューターへとインストールされたウィルは自分の大事なものを奪おうとする人類にもっと過激な方法で戦争を仕掛けるのでは?と想像していた私は、物語のあまりに綺麗な展開に多少のガッカリ感はありましたが、「ナノマシン」による新たなアイデアや無理のない展開に最後まで飽きる事無く観ることが出来ました。
何度も書いていますが、SF映画で大事なのは荒唐無稽な設定を観客にいかに納得させるかというのが大事なテーマになってきます。この映画では「人間の頭脳のインストール」や「ナノマシンによる人体への流用」など、近い将来には実現可能なのではないかというギリギリのところで見事にお話を展開させたのは評価に値すると思います。
作品の点数は★★★☆☆です。上記でいくつか評価しましたが、点数としては平凡なものになりました。それはなぜか?残念ながら物語の展開・結末があまりに普通であったこと、あとは盛り上がる部分があまりなく、終始穏やかにお話は展開していきます。この手の話でよく見かけるのはウィルの性格がインストールされてから180度変わってしまい、狂気に走る。それを皆で止めようと奔走するみたいなありがちな展開にしなかったのは良かったのでしょうが、ちょっと刺激が足りなかったように思ってしまいました。
それにしても主演のジョニー・デップが出演シーンの8割がディスプレイに映る顔だけというのはある意味、斬新だったのかもしれませんね。
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