しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

カーズ/クロスロード

2017年07月30日 18時10分15秒 | 作品名(か行)
第431回「期待を裏切らないのは凄い事だと思います。」
ピクサー映画は必ず見ているのですが、ディズニー映画は必ず見ているわけではありません。個人的な意見ですが、ピクサーがディズニー傘下になって以降、作品が作られるスピードが速くなっているのは嬉しい事なのですが、そのクオリティに関しては下がってしまっている気がしています。今作の「カーズ/クロスロード」にしても、さほど期待していたわけではありませんでした。前作「カーズ2」があまり高い評価でないことも影響しているのですが、なんとしても観たいというより、他に観たい作品が無いからくらいのノリで劇場へと足を運んだのでした。

「ピストン・カップ」で7回の優勝歴を誇る人気ベテランレーサーとなったライトニング・マックィーン。しかし2016年シーズンの途中で彼は現れた。最新テクノロジーを搭載した新世代ルーキー「ジャクソン・ストーム」だ。彼がマックィーンを追い抜いて優勝し、彼の生意気な態度を忌々しく思ったマックィーンはストームをライバル視するようになる。シーズン中のストームの連戦連勝、彼に続く新世代レーサーの登場、旧世代レーサーの引退や解雇に焦ったマックィーンは、シーズン最終戦でストームに勝つために無理なレースをしてしまい、クラッシュ事故を起こしてしまう。
事故から4ヶ月後、修理を終えたマックィーンは馴染みの町ラジエーター・スプリングスで、今後のことについて考えていた。自身のスポンサー「ラスティーズ」のレーサー育成施設「ラスティーズ・レーシング・センター」が新設したことを知ったマックィーンはルイジ、グイドと共にそこを訪れるが、スターリングという車にラスティーズが売却されたことが判明する。マックィーンは彼の任命で、そこで働くクルーズ・ラミレスをトレーナーにつけ、「再生プロジェクト」なる特訓を開始することとなる。しかし、マックィーンの特訓の様子を見ていたスターリングは難色を示し、彼にレーサー引退を忠告してブランド商品の販売を提案する。まだ自分は走れると主張するマックィーン。スターリングはある条件を出した。シーズン初戦で優勝出来ればレーサー引退を撤回し、引退するタイミングは自分で決められるというものだった。マックィーンはラミレスと共に特訓をしながらの旅に出るのだった。

まずは余計な事を書かせてください。ピクサー作品についてのブログのたびに書いていますが、絶対字幕派の私が唯一吹き替え版を観るのが、ピクサー作品です。それは絶対に下手な声優を使わないからです。シリーズものにも関わらず、客寄せのためだけに声優経験の無い某有名俳優を使い、作品のファンから新たな作品が公開されるたびに酷評を浴びるような事をピクサーはしないのです。もちろん声優経験の無い人を使いはしますが、鑑賞に支障が出るようなことはありません。今作でもラミレスの声を松岡茉優さん、ストームの声を藤森慎吾さんが務めていますが、上映中にイライラするような事はありませんでした。もちろんメーター役の山口智充さんは見事に演じてくれています。そろそろ日本の配給会社はもっと作品を大事に扱ってもらえないでしょうか。作品はこの先何十年も残っていくのですから。素敵な作品ならなおさらです。

余分な事を書きましたが、作品の評価です。2作目があまり高い評価でなかったことでハードルが下がっていたこともあるのでしょうが、この「カーズ/クロスロード」は主人公のマックィーンの人生の岐路を描いています。「トイ・ストーリー」の3作目でも岐路が描かれましたが、この作品も見事に難しいテーマを描き切ってくれました。台頭する新勢力、自らの衰え、伝えるべき技術など、子供向けの作品とは思えないくらい重厚なテーマですが、それを決して暗く・重たくせずに子供が見ても決して飽きない、大人が見ても楽しめる作品に作り上げられています。1作目でのドック・ハドソンとマックィーンの師弟関係をマックィーンとラミレスへと見事にスライドさせ、多少の無理はありましたが、心地の良いエンディングへと運んでくれました。

作品の点数としては★★★★★です。車が動いて喋ってという違和感はあっという間にどこかへ行ってしまいます。それぞれのキャラクターも魅力的に描かれて、ストーリー展開もダレるところもなく、時間はあっという間に過ぎていきます。夏休みにお子さんを連れて行き、大人のほうが感動してしまうという貴重な作品だと思います。ディズニー傘下になったとしても、一定のクオリティーを保っているのは凄いと思います。

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