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できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

9月10日付けの投稿(転載その7)

2006-09-20 08:28:06 | 過去の記事の転載

※この日も、同じ日に2つ、記事を書いていますね。

 また大阪市立青少年会館の問題について、大阪市役所ホームページ「市民の声」から、次のような意見表明をしておきました。

 これまではどちらかというと、個人としての意見を伝える形でしたが、今度ははっきりと、私がいままで数年間、大阪市の青少年施策、特に青少年会館の事業の中身づくりにかかわってきた者の立場を示し、その立場からの「反対」の意見表明をしています。これにどういう反応を返してくるかはわかりませんが、とにかく、いけるところまで、繰り返し反対の意見を表明していきます。

 ついでにいっておきますと、私は大阪市在住ではありませんので、直接、大阪市の住民、大阪市・大阪市教委の職員(学校の教員を含む)の間から、「こういうやり方って、なんかおかしいやん」という声がもっとあがってくることを、個人的には強く、期待しています。

 外部からの人材も入って、きちっとこれまでの施策を見直していこうとしてきた青少年会館をこんな感じで切るわけですから、この調子でいくと、青少年会館の次に切られるのは大阪市のどの部門かわかりません。また、どの部門であっても、切られたその結果、最終的には大阪市の住民、特に子どもや高齢者などのさまざまな生活が脅かされることになりかねません。「それで本当にいいの? おかしいことをおかしいっていえなくて、本当にいいの?」と、問いかけたくなります。

<以下、大阪市役所に送った内容>

前略、今度はあらためて、大阪市立青少年会館における「ほっとスペース事業」の運営協議会前会長としての立場から、「大阪市地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会」が今年8月31日に出した「まとめ」の内容について、以下のとおり「市民の声」を通じ、反対の意見表明を行うとともに、この結論に対する大阪市当局の再考を求めます。

 例えば監理委員会は「まとめ」において、青少年会館がこれまで実施してきた「課題を抱える青少年に対する相談・居場所づくり」(ほっとスペース事業)や「青少年の体験学習」「若年層職業観育成・社会参加支援」などの事業を、大阪市の青少年施策等として全市的に展開すべき事業として位置づけました。また、青少年会館の地域的な偏在という理由から、「青少年会館は一般利用者にとって利便性が高いとはいえない」としました。

 私としては、監理委員会がこれらの事業に対して、「全市的に展開すべき事業」と位置づけたこと自体は一定評価します。しかし、この監理委員会の結論は、市の青少年施策の体系化という観点から見れば、全く整合性のとれていないものといわざるをえません。

 まず、この間、青少年会館に先立って、大阪市はなぜ各区にある「トモノス(勤労青少年ホーム)」や「児童館」を廃止したのでしょうか。監理委員会のいう方向性を目指すのであれば、例えば「トモノス」や「児童館」の設置・運営形態を転換し、これらの青少年会館が担ってきた事業を展開する場として位置づけることだって可能だったはずです。

 また、現在の大阪市教委の学校教育部門や健康福祉局のサイドで行われている「課題を抱える青少年支援」、例えば不登校の子どもへの対応、「障害」児対応に対する施設・人員等の不足の現状について、どのように考えるのでしょうか。大阪市の「課題を抱える青少年支援」の部分では、青少年会館が「一般施策のすきま」を埋めることで、ようやくなんとか現状を維持している部分がありますが、この点はどう評価したのでしょうか。

 そして、アクセスのしにくさ、利便性の問題でいえば、ほかにも市の青少年関連施設のなかにはそういうものもあるようですが、こちらはなぜ廃止や整理の対象にならないのでしょうか。この点から考えると、監理委員会のいう「地域的偏在」というのは、ある意味、「すでに数々の一般施策を実施してきた青少年会館」が、もとは「」施策のなかで作られた施設であるという、ただそれだけ、こじつけの理由でしかないようにも思われます。

 したがって、監理委員会が、前述の3事業を全市的に展開すべき事業と位置づけたことは一定評価しますが、本当にこれらの事業が「全市的に展開すべき事業」ということであれば、青少年会館・トモノス・児童館を残しつつ、それにプラスアルファの形で学校教育・社会教育(生涯学習)・児童福祉・医療・就労支援等の諸分野の施策をリンクさせた総合的な青少年施策を確立すべきではないのでしょうか。ここに、市の施策の矛盾があります。

 監理委員会側の「」施策のなかの諸問題を是正したいという意図はわかりますが、そのことで、市の青少年施策のなかの比較的良質のものをそぎ落とす部分については、これまで、その施策作りに市職員とともにかかわってきたものの一人として、反対の意志を表明せざるをえません。以上、大至急、大阪市当局の再考を求めるものです。  草々

<追記> アクセス解析によると、あるサイトからここへリンクを経由して出てこられた方がいるようですが、そのサイトを運営されている方と私とでは、ずいぶん、立場がちがいます。その点、お断りしておきます。ちなみに、そのサイトの運営者の方は、今年5月ごろ「これこそ公平・中立の立場」と私のことを持ち上げておりました。このことも、あわせてお伝えしておきます。ところで、そのサイト運営者の方、あのとき「公正・中立」と私を持ち上げた、あのコメントについて、今、どう考えているんでしょうね?(笑)

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