※大阪市立青少年会館の「廃止」をめぐる諸問題についての、私の日記帳ブログでの投稿は、実はこの飛鳥会事件に関するマスコミの報道を見て「おや?」と思ったことからはじまっています。前の日記帳ブログからの転載は、ここからスタートです。
大阪市の飛鳥地区の財団法人理事長による委託事業の収益着服事件関係での朝日新聞ネット配信記事(2件)http://www.asahi.com/national/update/0508/OSK200605080055.html
http://www.asahi.com/national/update/0508/OSK200605080016.html
まぁ、今回、逮捕された人物のしてきたことは、報道されている内容が「事実」であるとしたら(本人は容疑を否認しているようなので、あえてこう書きます)、とてもほめられたことではありません。したがって、報道内容が「事実」であるなら、正当な法の手続のもとに警察の捜査の手が入ること自体、あらためてコメントするまでもないでしょう。
ただ、この記事が連休明けの昨日から新聞各紙で報道されはじめたこと、それ自体に私は「おや?」と思うんですよね。「これって、次の市議会あたりでの市長と市議会とのかけひきかなにかがからんでいるのでは?」とか、「なんか、ウラがあるんじゃないか?」と思うのです。
というのも、私、この件については大阪市のこれまでの人権関連施策のあり方が問われる、だから、大阪市役所や現在及び過去の大阪市長や市幹部の責任が問われるのは当然としても、少なくとも、上のネット配信記事のなかに、次のような文章がありますよね。ここで、いろいろひっかかるんですよ。
「府警によると、飛鳥会は、大阪市の外郭団体「市開発公社」(大阪市中央区)が経営する「西中島駐車場」(同市淀川区)の運営を駐車場開設当初の1974年から業務委託されてきた」
だとすると、この人物が理事長をしていた団体と、大阪市の外郭団体「市開発公社」との関係に何か問題があると感じたのであれば、大阪市議会として、いつだってこの間、追及できたはずなんですよ。しかも、そのチャンスは、別に今でなくても、この間、30年近くあったかもしれない・・・・。でも、そこはまだ、記事になってないですよね。
逆に言えば、この人物の行ってきたことが、報道されている事実に間違いがないとすれば、「こうやって警察の捜査が入り、マスコミが公に記事に書くまで、大阪市議会は何をやっていたのか?」ということが、本来、問われてしかるべきなんじゃないか、とも思ったりするんですよね。そこで、「なんか、この事件が出てきたのには、ウラがあるんじゃない?」って思ったりするわけです。
なんせ、この事件には、この人物とその当該団体のほかに、市の外郭団体のあり方が関わっているわけだし、その外郭団体には公金が出ていたはずですから、市の予算・決算のチェックは市議会の権限事項のはずですよ。それが、今までどのように行われていたのか、私には不思議です。もしかしたら、市議会は今まで、市の財政当局が出してきた予算案・決算案を、この件にかかわる外郭団体のものも含め「フリーパス」にしてきたのではなかったのか・・・・。そこらへんの「市議会のあり方の問題」の追及って、今後、誰がどうやっていくんでしょうか?
個人的にはこの際、この件を追うのであれば、マスコミにはぜひ、この人物と市役所、外郭団体のあり方ばかりを追っかけて議論するのではなくて、そういう人物と市役所、外郭団体のあり方をチェックすることができなかった「市議会」のあり方にもチェックを入れてほしいな、と思っています。
<追記> 2006年5月23日(火)
この日記帳ブログを書いたあと、次のサイト(ブログ?)で、私の5月16日づけ日記帳ブログの文中にある言葉が引用されています。また、私がこの日記帳ブログで、他の日に取り上げた「飛鳥会事件」のことも、次のサイトで紹介され、「これこそ公正・中立の立場」と高く評価してくださっています。
しかしながら、私が自分の5月22日・23日付けの日記帳ブログで書いているとおり、下記サイトでの高い評価への感謝の思いと、このサイト運営者がネット上で大阪市の問題に対していろいろ取り組むことに敬意を表しつつも、どうも私とは基本的なスタンスがちがうように感じていますし、そこには「誤解」もあるように思います。だから、上記サイトからこの日の投稿分にアクセスされた方は、ぜひ私の5月22日・23日付けの文章も読んでいただければ幸いです。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。