角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

数学と草履。

2009年01月31日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
紫基調の洋柄プリントをベースに、合わせは紫です。紫という色は、好き嫌いがハッキリしている印象があります。私は結構好きなんですが、かつて「おまかせ草履」を口頭でご注文いただいた際、『紫だけは使わないでっ』とおっしゃった女性がおりました。
「おまかせシリーズ」の「紫系」には、今日の草履のような配色が含まれます。

30歳代と思しき男性が私の目の前に立ち、『作って来ましたぁ、見てくれますかっ?』。あれからまだ日が浅いので、どなたかはすぐに分かりました。昨年12月29日のブログにご登場の、「2008年最後の草履職人」その人です。あれから一ヶ月、第一号作品を手に持ちお出でくださいました。

まだ一足目ですから、「上手」「下手」の判断はすべきではないでしょう。私が評価したいのは、約束どおり作品を持って来てくれたことですね。見せてくれれば的確なアドバイスが出来るばかりでなく、その人の経験から生まれる率直な疑問に答えることができます。これが大きいと思うんですよ。

これまで何人かの学校の先生から聞いたのは、『分らない部分をしっかり把握するのが大事…』でした。分らない部分をほったらかしにしたままで、次の部分がわかるはずがないですから、次第にナニが分らないのかが分らなくなるんですね。
中でも算数(数学)は、分りだしたらとにかく数をこなすのが重要とも云われます。

先の男性はアドバイスを受けた後、また材料をお買い上げになりました。『今度来られるときは、隣に座って練習しませんか?』と言うと、『はいっ、次はそうしますっ』。
娘に数学の解き方を訊かれたときはまごまごしましたが、角館草履の編み方は分るまで教えてあげられますからね。

さて、トップページの実演スケジュールを更新しました。予定が少し変わり、明日から八日間のお休みに入ります。「休み」と言っても、実演以外のスケジュールはいっぱいなんですけどね。
あと三月なんですが、桜まつりに向けた在庫作りに専念したいと思っています。また変更の可能性もありますが、ひとまず3月20日を今期の本格スタートと位置づける予定です。

いわゆる「冬」もあと一ヶ月、春が次第に近づいてきました。

コメント
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