角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

ランナーも観衆も「人」。

2008年09月21日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズMグループ23cm土踏まず付き〔4000円〕
グレー基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺の唐草です。こちらも和と和の見事な“マッチングー”じゃないですかね。
「今日の草履」は、青森県からお越しの女性がお持ち帰りです。

久しぶりに雨の朝を迎えました。天気予報は「曇」の割合が高かったのですが、結局雨が上がったのは昼に近かったです。
少しばかり気にしていたのは「田沢湖マラソン」、草履職人にマラソンは無縁ですが、やはり雨のスタートはランナーも嬉しくはないでしょう。

「マラソン」と言えば、先月放送の24時間テレビ。エド・はるみさんが見事に走り切りましたね。エドさんを初めてテレビで観たとき、派手なパフォーマンスと裏腹に優しさを感じる女性と思っていました。その後彼女のエピソードを漏れ聞くに、相応の苦労があった人のようです。固い信念を持っていそうですから、マラソンも途中で投げ出すことはなかったんでしょう。

昨日のブログで触れた、お祭りに草履をオーダーくださった秋田市のマラソンランナー。田沢湖マラソンを無事完走したあと、草履をお引取りにお見えです。
『マラソン、どうでした?』とお訊ねすると、『ラスト一キロでケイレンを起こしちゃって、四人に抜かれて九位でしたよぉ。朝が思いのほか寒かったんですよねぇ』。
やはり今朝の雨が影響したんでしょうね。

『来週の100キロマラソンは出ないんですか?』とお訊ねすると、『あれはまた別の種目でねぇ、私には無理ですよぉ』。微笑む男性が私に、『一緒に出ますかっ?』。
私がマラソンなんかに参加したら、ラスト一キロじゃなくて最初の一キロで「ケイレン」でしょ。

こちらの男性に2006年3月2日のブログのお話をご紹介しました。男性も深く納得で、『そういうのってほんとに嬉しいんですよねぇ』。
角館~鷹巣間を走る100キロチャレンジマラソンは、秋田内陸鉄道に沿っています。累積赤字が膨らむこの鉄道にはかねてから廃線が論議されていましたが、沿線住民と全国のサポーターたちの熱意でさきごろ「存続」がひとまず方針されました。

今年の100キロマラソンでも、全国のランナーが沿線住民の「熱さ」と「温かさ」に触れることでしょう。

コメント
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