角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

またひとつ、前へ。

2007年11月20日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、11月20日、愛知県知立市からお越しくださったご夫婦のオーダー草履です。配色は「お任せ」とのことでしたが、ご主人に『特に好きな色ってあります?』とお伺いすると、『緑が好きなんですぅ』。そして出来上がった草履が、「緑三昧」。奥様の「青三昧」とご一緒に、本日の便で出発しました。

オーダーから一週間程度でお作りできると、そのときの会話さえ鮮明に思い出すもんですね。こちらの知立市のご夫婦は、この旅が“初角館”でした。『角館はリピーターさんが多い町なんですよ』とお教えすると、『分かりますぅ~、また来たいねって話してたとこなんですっ!』。
嬉しいですね、われわれが暮らすこの町を訪ねてくれて、さらにまた来たいとおっしゃってくださる。ひとりの住民として嬉しいばかりでなく、こうした会話が実際に出来る自分の環境というものを、誇りにさえ思えます。

三月からはじまった今年の実演生活も、残すところ20日間となりました。日々こうした会話を続けてきて、なんと言いますか、充実感が大きいですね。だからでしょうか、残り少ない実演と思えば一抹の寂しさがありそうなものですが、むしろ来年に向けた新たな構想のほうが頭を巡ります。
また新しい作品をご覧いただき、会話のひとつに加えることを想うと、これからの冬場のほうが頭の中は忙しいかも知れません。

公開実演が終了したあと、「角館の布巻草履」についていくつかご紹介したいことがあります。考案から5年、シーズンを通して実演するようになって3年を迎える2008年は、ちょっとした記念の年になりそうです。
併せてトップページも一部変更したいのですが、これが一番たいへんかも知れません。

とにかく、少しずつ前へ進みたいもんです。

コメント (2)
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