ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

善魂宿

2013年12月12日 | 読みました

            「スイトピー」     立花のご近所で     (13-4-20)




今朝は今冬最低の温度だったそうですね。風が冷たい。洗濯物も乾いてはいる
けれど、何となく、冷たく湿っているような気がします。取り入れて、畳んで、スト
ーブの前で乾かします。


清水寺の森貫主様が揮毫された、今年の世相を現す漢字が、大勢の投票で
選ばれた今年の字は「輪」だそうですね。森貫主様は揮毫の後「来年も力を合
わせて、「平和の輪」のつながりの世界に向けて、努力していこう」と呼びかけ
られたそうです。

なるほどね~。「人の輪」が心を和ませた年でしたか。7年後、世界で最大の運
動の輪=「オリンピック」も日本に決まりましたしね。オリンピックを成功させるた
めに、一歩一歩平和の輪」を広げていきましょう。



         善魂宿     坂東真砂子

坂東さんが四国の人で、今まで読んだ本も、四国の事を書いたものだったので、
この本を、お遍路の「善根宿」とばかり、思って借りて来ました。

読み始めた「う?」「何か違う?」と想い「ハタ」と気づきました。お遍路の「善根
宿」のほうは「根」です。この本は「魂」です。

ただ、山奥の一軒屋に住む永吉と其の母は、道に迷った旅人を、貧しいながら、
泊めてあげる。其のことからすれば、お遍路の善根宿と共通点もある。

お遍路をしている時、一度は「善根宿」に泊まってみたいと思い、宿主に連絡し
て、泊めてもらうことにした。

その宿と言うのが、バスか電車を泊まるようにしたもので、食事は、隣の持ち
主の食堂でとるとのことでした。到着したときは、すでに若い男性が二人先着
していて、荷物を広げるだけ広げていた。ここに4人は無理だろうということで、
宿を探すことにしました。丁度裏側に、小さなホテルがありましたので、そこに
泊まったという思い出があります。ですから、遍路の「善根宿」に泊まるという
経験はなさず仕舞いでした。

さてお話は六話からなり、最後の一話は宿の主の現在に至るお話で、初めの
五話が道を間違って、迷い込んだ、旅人の身の上話です。

第3話の「盆嬶=かか」と言うのが、本当にあったこととは思えないのが興味
深かったです。坂東さんの想像の世界でしょうか?

お話は、迷い人(老婆)の15才の時のお話です。其の村では娘が15歳にな
った「お盆の3日間」に「神様の決めた相手の妻になる」というのです。相手
は娘の数にあわせて村の若者が選ばれる。村のはずれのお堂でくじを引く。
娘はくじで決められた若者の「盆嬶」として3日間を過ごす。

「盆嬶」になったからと言って、その人と結婚するわけではない。其の年の「盆
嬶」は5人だった。迷い人の老婆の相手は、仕事のために村を離れたので、合
うこともなかった。老婆は結婚し、子供も成人した今、村から離れたきりの「盆
嬶」の相手を懐かしんで、訪ねる途中に雨にあい、道に迷い「善魂宿」にたどり
着いたのです。雨宿りをした老婆は今日中にと、旅立つが、相手はもうこの世
の人ではないと示唆する言葉で終わる。



コメント
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