緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

久しぶりの日本酒(4)

2017-05-03 23:32:54 | グルメ
久しぶりの日本酒シリーズを書き始めて4回目。
ゴールデンウィークの半分は仕事に出なければならなくなったが、やはり連休は開放感に浸れる。
こういうときはおいしい日本酒をゆっくり飲みながら、静かにくつろぐのがいい。

今回買っておいたのは、富山県黒部市の銀盤酒蔵から出ている「純米大吟醸 播州 銀盤50」。
純米大吟醸酒、精米歩合50%、アルコール分15%。
純米大吟醸で精米歩合50%だと、普通、かなりフルーティな吟醸香がするものだが、この酒はそのような華やかさなく、地味で端麗、すっきりしており、濁りがない。
とても後味がいい。余分な辛さ、甘ったるさというものが全くない。
この日本酒はお勧めだ。
(但し、この「播州 銀盤」も、大吟醸(醸造用アルコールで薄めた酒)がホームセンターで売られていた。この大吟醸は味が落ちると思う

いい酒は悪酔いしない。
昔20代の頃、嫌な上司に無理やり安い居酒屋に誘われ、私の口から本音を聞き出そうとして無理やりハイペースで日本酒を飲まされ、次の朝の通勤途中の駅のホームでゲーゲーやってしまったことがあった。
こういう居酒屋の酒は、醸造用アルコールで何倍にも薄めて、水あめや香料で味をごまかしているから、まずいし悪酔いするのはあたりまえだ。

今から30年くらい前、新潟の「越乃寒梅」は幻の銘酒と言われ、手に入らなかったが、今ではスーパーでもどこでも至る所で大量に販売されているが値段は高い。
昔、30歳くらいの頃、花見で新潟出身の同僚が買ってきたこの「越乃寒梅」の一升瓶をラッパ飲みして酔いつぶれ、家まで同僚に送ってもらったことがあった。

日本酒もお金儲けのために大量生産されたら終わりだ。
「八海山」も20代の頃、新潟県六日町を訪れた時の帰りに駅近くの酒屋で2級酒を買って、帰りの電車の中で飲んだがとてもおいしかった。
しかしその後、大量生産されどこでも売られるようになった。しかも値段は高い。
こんな酒は飲む気になれない。
「上撰水の如し」だっただろうか。
この酒もバブル頃に大人気となった酒だが、この前コンビニで小瓶が売っていたので久しぶりに飲んでみたが、水あめが入っているかと思う位甘ったるく、こんな酒に高いお金を払うのが勿体無いと思った。

いい酒は大量生産しない。あまり宣伝しないもの。
お金を儲けようと欲が出たら終わり。

飲むときは、つまみも何も食べず、ゆっくりと、酒の深い味を確かめながら飲む方がいい。
静かに、好きな音楽を聴きながらならもっとくつろげる。
(今のアファナシエフのショパンのワルツのライブ演奏を聴いているところ9




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常山(とこやま)酒造 (fado)
2017-05-08 16:26:02
5月8日(月)
緑陽さんこんにちは、fadoです。
連休は、休日出勤だったのですね。会社のほうは忙しそうですね。
4回目の「日本酒シリーズ」を読ませていただきました。緑陽さんは、日本酒が好きなのですね。
今回、緑陽さんの紹介されているお酒は飲んだことはないのですが、美味しさが伝わってくるような文章ですね。「純米大吟醸で精米歩合50%だと、普通、かなりフルーティな吟醸香がするものだが、この酒はそのような華やかさなく、地味で端麗、すっきりしており、濁りがない。」特に、「地味」と「濁りがない」というところに日本文化そのものを感じますね。
私は、肝臓にあるアルコール分解酵素が少ないと見えて、いたってお酒には弱いのです。ビールなら350ミリリットル1缶、ウイスキーでは水割り1杯、お酒(日本酒はこのように呼びたい)1合・・・が、せいぜいなのですが、何故か、アルコールが好きなのです。というより、お酒そのものに興味とかロマンを感じているのですね。
特に、アイルランドからアイラ島を経由してスコットランドに渡ってきた「ウイスキー(語源はラテン語の命の水、”アクアビッテ”をゲール語に直訳した”ウシュク・ベーハ”がなまったもの)」は蒸留されてから製品になるまで永いものでは30年・40年と気が遠くなるまでかかり、そのため蒸留に携わった人が、製品を見られないこともしばしばだと聞きます。これって、本当にロマンを感じますよね。
日本酒の飲酒文化は、ヨーロッパのように食事の味を良くするために飲むもの(主が食事・従がお酒)と違い、あくまでも食べ物は酒の肴(主が酒・従が食事)というように食事の上に来ているのですね。
素晴らしい飲酒文化ではないでしょうか。
永い間、福井県の常山(とこやま)酒造の常山(じょうざん)純米吟醸無濾過生というお酒を探していました。
「酔えばそれでいいというようなお酒は造りたいとは思いません。健康を悪くしてまでたくさん飲んでもらいたくない。売れればそれでよいとも思いません。生活を楽しむために特別な時に特別な人と適量飲んでいただきたい。そして、その時選ばれる酒、音楽や美術のように心を豊かにさせ、幸せな気持ちにしてくれる酒であるたいと思っております。(常山のホームページから転写)」
これって、素晴らしいと思いませんか。
昨年、札幌の東区にある日本酒専門店で、このお酒を見つけたときは、心臓が口から飛び出しそうになりました。
緑陽さんの表現を借りるなら、正に「地味で濁りの無い」「私は日本酒ですよ・・・」という表情を謙虚に主張しているお酒でした。
ちあきなおみの歌う「赤とんぼ・男の友情・ネオン川・・・などの演歌」を聴きながら、しみじみと日本人を感じました。
因みに、クラシック音楽はワインやブランデー、ジャズはウイスキーが似合いますよね。
やはり酒の肴は音楽が最高ですよね‥‥。
それではまた。
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Unknown (緑陽)
2017-05-09 01:22:43
fadoさん、こんにちは。コメント下さりありがとうございました。
この数か月、業務多忙で4月は末日の1日しか休めませんでした。これからもしばらく続きそうです。
fadoさんのお酒の話、興味深く読ませていただきました。
ウィスキーの語源が「命の水」だったのですね。
30年も40年も蒸発することなく命脈を保ち、なおも熟成を重ねてできあがったものですから、一晩で飲み干してしまうのはあまりにも勿体ないような気がしてきます。
私はお酒ではウィスキーや焼酎は殆ど飲まず、日本酒やビールが多いですね。
学生時代からかなり飲めるほうでした。
父や母、姉は殆ど全くと言っていいほど酒は飲みませんが、兄と私だけが飲みだしたら大量に飲む方でした。
不思議なもので、父や母、姉はとても几帳面で整理整頓が得意なのですが、兄と私だけがずぼらで小さい時から整理整頓ができませんでした(私は今はだいぶ整理整頓できるようになりました。兄は?)。
日本酒は5年前に会社の勤続25年の特別休暇をもらい、ちょっとした小旅行に行った時、千葉でおいしい日本酒を飲んだ時から銘柄に興味を持つようになりました。
今まで飲んだ日本酒でおいしいと思ったのは、愛媛県西条市の「石鎚」の雄町純米酒、宮城県の「鳳陽」の純米大吟醸酒ですね。
fadoさんおすすめの、常山酒造の常山、純米吟醸無濾過生、是非飲んでみたいですね。
常山のホームページの言葉、本当に素晴らしいですね。
こういう考えを持った酒蔵を探していくのも楽しみです。
静かな部屋で好きな銘柄の酒を少しずつ飲みながら、音楽を聴いて夜を過ごすのが至福ですね。
今度いつかまた日本酒の記事を書きたいと思います。
ありがとうございました。
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