世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

強さ

2012年12月15日 21時55分48秒 | Weblog
土曜出勤二週目。
眠いし寒い。

今日は社長が出張で不在。
株式市場も休みなので、じっくりと経費分析をした。


昨日、吉熊上司に
「○○さんは強いね」
と言われた。

強いのか?
自分ではよくわからない。

入社後配属された店舗では一年近く、いじめられた。
無視、詮索、ちくり、売上の取った取られたの諍い。
女性5人。
店長を軸とした狭い人間関係。

あのときの辛さを考えたら本社の人間関係は天国だ。
私がいた店舗では、上司が雑巾を持ったら、上司が持っているその雑巾を奪い取ってでも掃除を肩代わりしろという軍隊ばりの規則があった。本社では自分の席は自分が拭くという文化で、大変驚いた。

本社に来てからも、落ち込むことも沢山あったし、6年前から、抗うつ剤を飲んでだましだまし来た。


うちの父方の祖母はけっこう頑固で負けず嫌いだ。
明治生まれの彼女はどんな不都合な状況でも根負けしないしたたかな人だった。
たぶん、彼女の遺伝子が私のなかにはあることも要因の一つなのかもしれない。
もしくは足尾育ちの母の「山の女は我慢強い」という血が流々と私の中に巡っているからかも。
そのような先天的な要因はあれど、やはり吉熊上司に大切に育てていただいたことが、私を強くしたのだと思う。
認められたい、褒められたい、喜んでもらいたいという一心でやってきたここ数年。

吉熊上司が、私のどこを見て強いと評価したのかはよく分からないが、なぜかとても嬉しかった。

強くなった分、会社や周囲に、その恩返しができたら良い。



忘年会

2012年12月15日 21時42分05秒 | Weblog
昨夜は忘年会で零時半に帰還した。
去年、合コンで知り合った男子3人。
彼らと私とO 主任。
日本橋のOLやえちゃんという女子も来るはずだったのだが、風邪をこじらせて欠席。
ピッチヒッターとして我が後輩女子Cちゃんを投入。

20時に駅で待ち合わせだったので、Cちゃんと喫茶店でお喋り。
「ケーキ、食べたいです」という彼女に付き合い、私も食した。
彼女とはたまに一緒に帰るし、毎日会社で話しているのに、話が尽きない。



時間になったので、会場入り。

さて、男子3人。

1.向井理似のイケメン
→カッコいい。年収が私の2倍!黒髪の爽やか好青年。

2.ヒッキー
→自営業。優しくてハンサムなのだが、モテない。
当社の営業部の課長に似ている。

3.ユッキー
→製薬会社勤務。薬剤を手ごねしているらしい。ミスチルのドラム・じぇん君に似ている。


彼らは我々の秘密兵器Cちゃんが既婚者だと知った途端、一様に項垂れていた。ざまぁ味噌漬け。

向井理似は、けっこうモテるらしい。しかし、結婚願望がなく、出会いもないので、今はフリーとのこと。
「ユッキーとヒッキーは、なぜモテないのか?」という話になった。
ユッキーとヒッキーにダメ出しをする人妻Cちゃん。
「ヒッキーさんは優柔不断かもしれませんですね」
「ユッキーさん、空気読んでください」
と。きっぱり。
これぞ、リア充の底力。




トイレから出たとき、私の目の前にユッキーがいた。
あ、これ、口説きのパターンではないかー!と一瞬だが思ってしまう私。

しかし、
「あ、亮子ちゃん。ここ男子便だよ?」
と指摘された。
振り返るとたしかに男子便のマークが…。


それを皮切りにし、テーブルは一気に下ネタ話に花が咲いた!


明日は仕事なので早めに切り上げようと言いつつ、つい楽しくて終電の時間になってしまった。


駅で事件が起こったらしく、床に血だまりができていた。
野次馬や警察がいて、騒然となっていた。
すかさず、ユッキーが
「生理かな?」
とか言い出した。
ドン引きする女子二人を尻目に、「こら!そういうこと言ってんじゃねーよ」と蹴りを入れる私。
もう!


駅の改札で別れる我々。
振り返ると男子3人は、雑踏のなかで円陣を組んで反省会をしていた。
いつもそう。何を話しているのかは知る由もないのだが。

女子3人も、電車内で反省会。
「ユッキーの下ネタはあり得ないです!ぷんぷん」とCちゃん。
ニヤニヤする私とO主任。

回想しながら、爆笑。
「あと9時間後にはまた会社で仕事してるんだよ?信じられない!」
と話しつつ、別れた。

嗚呼、笑いすぎて腹筋が痛い。
楽しい忘年会だった。


Good-bye My Love

2012年12月15日 21時41分18秒 | Weblog
先週観た映画「愛のゆくえ(仮)」
今週はあの挿入歌「Good-bye My Love」が脳裏でよく流れた。
歌詞を改めて読むと、あの映画にぴったりで、ちょっとうるっと来た。


男を匿うため、17年間、周囲に嘘を吐いて生きてきた女が、言う。
「あなたに抱かれる時だけが、嘘がなかった」



出頭を決意し、そそくさと身支度をする男。
洗濯機の前で全裸になっていた女を思い出し、その幻にふと手を伸ばす男。



「グッバイ・マイ・ラブ
 この街角で
 グッバイ・マイ・ラブ
 歩いてゆきましょう
 あなたは右に 私は左に 
 ふりむいたら負けよ」

17年間の時に別れを告げる二人。
この歌詞に凝縮されている。






この作品、もう一度観たい。
じんわりくる。

12月26日(水) 21:00の回上映後。
トークイベント
上祐史浩(ひかりの輪 代表) × 木村文洋(本作監督)
があるらしいのだが、第九のコンサートで行けない。残念だ。


アン ルイス グッバイ マイ ラブ


映画『愛のゆくえ(仮)』予告編



無理っす

2012年12月15日 20時20分14秒 | Weblog
母との電話。
ある男性の話をしていたとき
「(その人と)結婚しちゃえば」
と、母。

なんで。
なんでそうなるのだろうか。

「ママ、結婚して良かった?良いと思うから私に薦めているんだよね?まさか嫌なことは私に薦めないよね?ね?そうだよね?」
と質問返し。

母、絶句。

「寂しいと思わないの?」
と母。

そうきたか。

思わない。
思えない。
寂しいって。
寂しいって思えないマイノリティ。
マイノリティは迫害される(Byわた←親友)

一人暮らしして13年。
1秒も寂しいと思った時間は無い。

確かに昨日のような飲み会も好きだが、基本的には一人が好き。
仕事帰り、自宅のドアを開けて最初に思うことは
「やっと一人になれる」
ということである。

母は幼いころから結婚願望を持っていたらしい。
私はなかった。全く。
好きな人はいた。
でもその人が同じ部屋で食事をしたり寝たりすることは、考えられなかった。
あくまでも、会いたい時に会う。生活臭が感じられない場所で。
そういう関係でいたかった。



酔っ払って同僚を連れてくる父。
普段は温和なのに、酒が入るとわけが分からなくなる。
寝ている母をたたき起し、接待するように強いじるアルコール臭。
嫌がる母。
しつこく何度も何度も何度も呼びに来る父の足音。
喧嘩勃発。
怒号。
ひたすら寝たふり。
薄目。
揺れる蛍光灯の紐の先。
安塚街道から聞こえる車の音。
ドキドキして上下するパジャマの胸の部分。


結婚というと、決まってあの光景が断片的に蘇る。
結婚したら、眠くとも、夫の同僚の接待をせねばならぬのか、と刷り込まれた。
結婚したくない。
そう思った。
だったら働くしかない。
幼心にそう決めた。
結婚というと、薄明かりの中、あの寝たふりをしていたときのドキドキが我が胸で再生される。
場合によっては息が苦しくなる。



勿論それだけではないけど。
言い訳にはしたくないけど。

でも、あのスリリングで強烈な経験がその後の私の結婚に対する考えを決定的にした。

私の辞書に自己犠牲という文字は無い。
眠い時に叩き起されたくない。
自己犠牲を払うのならば、「あの人は寂しい人だ」と言われようが、一人でいた方が私には性に合っている。

料理も大嫌いだし、子供も大嫌い。
向いていないし、やりたくない。
したくないこととは無関係でありたい。



哀しいほどに怯えながら、本能が抗う。
ごめんなさい、すいません、赦してください。
そして、「無理っす」と。


はっきり言うと、結婚するならば舌噛み切って死んだ方がマシだ。


嫌いなことを強いじられるというリスクを回避するべく、一人で静かに老いたい。
孤独死も仕方あるまいと思っている。むしろ自分らしい有終の美ではないか。

高校受験、大学受験、就職活動…いつも母子一体で頑張ってきたが、ごめんママ、結婚だけは無理だ。


コメント (2)