「若さ若さって何だ?
振り向かないことさ
愛って何だ?
躊躇わないことさ」
私と同年代(28歳ぐらい)の殿方は、少年時代に「宇宙刑事シリーズ」に憧れたことはなかっただろうか?
私には弟がいる。
名をマサヒコといふ。
彼は非常に甘やかされて育った。
テレビチャンネルは大抵彼好みの番組に設定されていることが多かった。
彼は喋り出すのが他の子よりも遅かった。
宇宙刑事に憧れ、戦闘シーンを一人芝居で再現していたのだが、
4歳になったというのに「うぎぎぎぎゃー」等の奇声しかあげず、
彼の一人芝居はかなりシュールな光景だったと記憶している。
宇宙刑事シリーズの中でも宇宙刑事シャイダーは、彼の一番のお気に入りであった。
毎週ビデオに録画し、これさえ観せておけば、彼はおとなしくしていた。
私もよく観た。いや、テレビが茶の間と祖母の部屋にしかなかったため、観ざるを得なかったのだ。
という割には、シャイダーについてよく覚えている。
主人公のシャイダーが、不思議魔界フーマの生み出す不思議キャラと戦うシーンはよく覚えている。
不思議魔界フーマの一番の親分はクビライ。
首から上しかない設定で、厳つく、そして巨大なんだか顔がマヌケであった。
クビライの孫娘は神官ポー。
ポーは男性が演じていることは周知の事実なんだが、しかし、ポーの言葉や仕草がやたらセクシーで、幼き私はよく混乱した。
しかし、私は密かにポーに興奮したものだ。
「男なのに女」という性を超越した何かに、うしろめたさを感じつつ、ポーのシーンを楽しみにしていた。
ポーを演じた人が吉田淳という俳優で、シャイダー役のオーディションで最終選考まで残ったということを最近になって知った。
またシャイダー役の円谷浩は円谷プロ一族だということ、そして彼が37歳の若さで5年前に亡くなったことも、やはり最近になって知った。
不思議魔界にはギャル軍団と称される綺麗で少し怖めのお姉さま5人も侍っていた。
彼女達は普通にシャイダーと戦うんだが、その戦力はイマイチで、不思議魔界フーマの綺麗処という役目しか担っていなかったと記憶している。
綺麗なお姉さんといえば、シャイダーと共に地球を守る同業者、アニーというオナゴもいた。
彼女のアクションシーンは激しく、そしてパンチラ率が非常に高かった。
テレビの前で「アニーのパンツ、今、見えたよ!」と、ビデオを一時停止をしてまでもアニーのパンツの色をどうしても確認したかったんである。幼少時代の私は。
冒頭の歌詞は宇宙刑事ギャバンのオープニングテーマ。
ギャバンの終了後、シャリバン、シャイダーと宇宙刑事シリーズが続いたが、私はギャバンのテーマソングしか思い出せない。
この曲の歌詞は恥ずかしくなるぐらいストレートなのだが、楽曲はメロディラインはしっかりしているし、古さを感じないと思う。
昨日の就寝時にふと、この歌のサビ部分を思い出した。
「若さ若さって何だ?
振り向かないことさ。
愛って何だ?
躊躇わないことさ。」
なかなか哲学的かつ奥深い歌詞ではないか。
若さ…振り向かないこと。
愛…躊躇わないこと。
上記の定義で推測すると、つまり、若い愛とは振り向かず躊躇わない様子のことなのだろう。
たしかに。
感覚的には分かる。
しかし、それにしても。
平日の深夜に、躊躇いつつも宇宙刑事について熱く懐古する私は、もう若くないんだろうなぁ。
そう言えば、シャイダーの最終回は切なかった。
特に、ポーの最期が。
クビライがシャイダーによって殺されてしまい、
美を保つエネルギーをクビライから享受できなくなったポーが、戦意喪失して悲しそうに言うんである。
「わたくしはもう、美しくは生きられなくなってしまったのです。さようなら。」
みたいなことを。そして醜い姿となってシャイダーの前から去る。
せつね~よ、ポー。
なんだか、分かる気がするよ。神官ポー。
色々考えさせられる宇宙刑事モノである。
振り向かないことさ
愛って何だ?
躊躇わないことさ」
私と同年代(28歳ぐらい)の殿方は、少年時代に「宇宙刑事シリーズ」に憧れたことはなかっただろうか?
私には弟がいる。
名をマサヒコといふ。
彼は非常に甘やかされて育った。
テレビチャンネルは大抵彼好みの番組に設定されていることが多かった。
彼は喋り出すのが他の子よりも遅かった。
宇宙刑事に憧れ、戦闘シーンを一人芝居で再現していたのだが、
4歳になったというのに「うぎぎぎぎゃー」等の奇声しかあげず、
彼の一人芝居はかなりシュールな光景だったと記憶している。
宇宙刑事シリーズの中でも宇宙刑事シャイダーは、彼の一番のお気に入りであった。
毎週ビデオに録画し、これさえ観せておけば、彼はおとなしくしていた。
私もよく観た。いや、テレビが茶の間と祖母の部屋にしかなかったため、観ざるを得なかったのだ。
という割には、シャイダーについてよく覚えている。
主人公のシャイダーが、不思議魔界フーマの生み出す不思議キャラと戦うシーンはよく覚えている。
不思議魔界フーマの一番の親分はクビライ。
首から上しかない設定で、厳つく、そして巨大なんだか顔がマヌケであった。
クビライの孫娘は神官ポー。
ポーは男性が演じていることは周知の事実なんだが、しかし、ポーの言葉や仕草がやたらセクシーで、幼き私はよく混乱した。
しかし、私は密かにポーに興奮したものだ。
「男なのに女」という性を超越した何かに、うしろめたさを感じつつ、ポーのシーンを楽しみにしていた。
ポーを演じた人が吉田淳という俳優で、シャイダー役のオーディションで最終選考まで残ったということを最近になって知った。
またシャイダー役の円谷浩は円谷プロ一族だということ、そして彼が37歳の若さで5年前に亡くなったことも、やはり最近になって知った。
不思議魔界にはギャル軍団と称される綺麗で少し怖めのお姉さま5人も侍っていた。
彼女達は普通にシャイダーと戦うんだが、その戦力はイマイチで、不思議魔界フーマの綺麗処という役目しか担っていなかったと記憶している。
綺麗なお姉さんといえば、シャイダーと共に地球を守る同業者、アニーというオナゴもいた。
彼女のアクションシーンは激しく、そしてパンチラ率が非常に高かった。
テレビの前で「アニーのパンツ、今、見えたよ!」と、ビデオを一時停止をしてまでもアニーのパンツの色をどうしても確認したかったんである。幼少時代の私は。
冒頭の歌詞は宇宙刑事ギャバンのオープニングテーマ。
ギャバンの終了後、シャリバン、シャイダーと宇宙刑事シリーズが続いたが、私はギャバンのテーマソングしか思い出せない。
この曲の歌詞は恥ずかしくなるぐらいストレートなのだが、楽曲はメロディラインはしっかりしているし、古さを感じないと思う。
昨日の就寝時にふと、この歌のサビ部分を思い出した。
「若さ若さって何だ?
振り向かないことさ。
愛って何だ?
躊躇わないことさ。」
なかなか哲学的かつ奥深い歌詞ではないか。
若さ…振り向かないこと。
愛…躊躇わないこと。
上記の定義で推測すると、つまり、若い愛とは振り向かず躊躇わない様子のことなのだろう。
たしかに。
感覚的には分かる。
しかし、それにしても。
平日の深夜に、躊躇いつつも宇宙刑事について熱く懐古する私は、もう若くないんだろうなぁ。
そう言えば、シャイダーの最終回は切なかった。
特に、ポーの最期が。
クビライがシャイダーによって殺されてしまい、
美を保つエネルギーをクビライから享受できなくなったポーが、戦意喪失して悲しそうに言うんである。
「わたくしはもう、美しくは生きられなくなってしまったのです。さようなら。」
みたいなことを。そして醜い姿となってシャイダーの前から去る。
せつね~よ、ポー。
なんだか、分かる気がするよ。神官ポー。
色々考えさせられる宇宙刑事モノである。