非国民通信

ノーモア・コイズミ

安倍内閣は同質の閣僚ばっかり?

2007-02-26 23:20:30 | ニュース

「日本は同質的な国」「人権メタボ」と文科相発言(朝日新聞)

 伊吹文部科学相は25日、長崎県長与町で開かれた自民党長与支部大会で、「大和民族が日本の国を統治してきたことは歴史的に間違いない事実。極めて同質的な国」と発言した。「教育再生の現状と展望」と題して約600人を前に講演し、昨年12月に改正された教育基本法に触れて「悠久の歴史の中で、日本は日本人がずっと治めてきた」とも語った。

 ダブル中川やヘナギサワ厚労相などの、何ともツッコミどころ満載の発言が続いています。そして今回の放言は伊吹文部科学相によるもの。この人達の意図がわかりませんね。わざわざ物議を醸しては安倍首相の足でも引っ張りたいのでしょうか。無用な諍いは避けるのが大人というものだと思うのですがねぇ。

 でもまあ、この手の発言に怒りを感じるのは元より自民党には絶対に投票しない人々であろうと思われるわけでして、どれほど反自民の人を敵に回そうと自民党の票が減るわけでもない、旧来の自民党支持層のご機嫌さえしっかり取っておけばOKという判断でもあるのでしょうか。確かに一部の自民党支持層から見れば喝采を浴びる余地もありそうですし、右でも左でもない普通の人々はこんな発言のことなんてすぐに忘れてしまいそうでもあります。やれやれ。

 まぁ何でしょうかね、リベラルな目で見れば三都主だって闘莉王だって秋山成勲だって、みんな等しく日本人ですから、血統主義を持ち出さない限りにおいて日本は日本人がずっと治めてきたのかもしれませんね。マッカーサーというアメリカ人が治めていた頃もあった気がしますが、うん、あの頃はアメリカの占領地の一部であって日本という国は存在しなかったのでしょう。60年ほど前までは他民族帝国を標榜していた頃もありますが、あの頃に存在したのは大日本帝国であって、日本なんて国はなかったですし。

 同法の前文に「公共の精神を尊び」という文言が加わったことについては、「日本がこれまで個人の立場を重視しすぎたため」と説明。人権をバターに例えて「栄養がある大切な食べ物だが、食べ過ぎれば日本社会は『人権メタボリック症候群』になる」と述べた。

 どうやら伊吹文科相にとって人権とは制限されるべきもの、コントロールされるべきもののようです。人権とは誰もが生まれながらにしてもっている権利で、人間が人間らしく生きていくための、誰からも侵されることのない基本的権利と思っていましたが、どうなんでしょうか。扶桑社の教科書には載っていないのかもしれませんが、この辺は中学生でも習うところ、その程度のことも知らないとはゆとり教育の弊害でしょうか? 大日本帝国や北朝鮮あたりでは、人権とは政府によって人民に与えられるものであって必要に応じて調節されるものなのかもしれませんが、民主主義国家における人権はいかなる状況においても尊重されねばならないものであり、国家といえどこれを侵害することは許されません。伊吹文科相は民主国家の中学校に入り直して勉強し直してきなさいってところですね。

 

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