Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

The History of Jobs & Apple

2011-09-08 15:39:40 | Weblog
スティーブ・ジョブズがアップルの CEO を辞し,秋には本人も認める伝記が出るということで,ジョブズとアップルを回顧・総括する気運が高まっている。そこを狙ったこのムック,ジョブズやアップルを崇拝するぼくのような人間は反射的に購入してしまう。選択の余地などありはしない。

The History of Jobs & Apple 1976~20XX
【ジョブズとアップル奇蹟の軌跡】
(100%ムックシリーズ)
晋遊舎

本書に掲げられた数々のアップル製品を見ていると,自分が就職してからの日々が懐かしく思い出される。最初の約5年はそもそも PC あるいはワープロがなく,手書きで報告書やら企画書を書いていた「先史時代」。OASYS や PC98 との短い付き合いを経て,85年頃 Macintosh に出会った。

VWのビートル,あるいはスバル360 のように,最初の Macintosh は非常にコンパクトでシンプルなフォルムで,それゆえある種の完全性を備えていた。そのうえでExcel をマウスで操作する先輩社員のドヤ顔をいまでも覚えている。しばらくして職場に Mac SE や Mac II が次々導入されていった。

統計ソフトはコマンドをキー入力する形式からすべてマウスで操作するようになった。企画書は MacDraw を使い,誰もが美しく仕上げられるようになった。ぼく自身も Mac の GUI を生かした消費者調査やデータ分析のシステムを開発するプロジェクトに携わった。「輝ける時代」であった。

ところが,いつの頃か,歴史は再び暗黒期に向かう。Windows の勢力が拡大し,会社の情報システムとの整合性といった理由で職場から Mac が追放され始めたのである(クリエイティブ部門だけ例外であった)。最初は抵抗したものの,結局は長いものに巻かれる卑しい性根で Win に転向する。

そして「暗黒時代」が続く。ジョブズ復帰後,iMac の登場もぼくの凍てついた心を溶かすことはなかった。しかし,暗黒の支配から抜け出ようと再び決意させたのは MacBookAir の登場だった。それを見た途端,Windows の魔法が一気に解けた。一気に「再生の時代」に向かったのである。

かつて Mac を愛用していた時代,苦しめられたフリーズはいまほとんどない。最近まで使っていた Windows より少ないぐらいだ。そして,単に使いやすいというより,なめらかで美しい操作性。フォントの美しさ。「ユーザー経験」ということばこれほど似合う製品は他にないと思う。

かつて Windows に転向したとき,デーや解析やシミュレーションを行ううえで,ソフト的にもハード的にも Wintel が優れていると自分を納得させた。しかし,いまや超強力な MacPro のうえで,ぼくが研究に使う主要なソフト(MATLAB,SPSS 等)を動かすことができる。

本書の副題に 1976~20XX とあるように,ジョブズとアップルの歴史はまだ終わっていない。そう信じている。

そうそう,こちらも Macintosh の歴史を回顧するのには必携・必読の文献である:

Macintosh Museum
柴田史彦
アスキー

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