Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

それでも本だけは買う

2008-05-20 17:02:43 | Weblog
午前中の「マーケティング」の授業では,先週どこまでやったかを勘違いし,間違った箇所から始めてしまう。似た内容の講義を2校で併行して行っていると,どうも混戦してしまう。そして午後は,ガソリンスタンドの顧客分析に関する打ち合わせ。昨日,同じ部屋で脳科学に関して議論していたことを考えると,あまりに脈絡のない毎日だ。しかし,ひたすら走り抜けるしかない。

今日届いた本

The Sage Handbook of Advertising

Sage Pubns Ltd

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先日 Database Marketing の厚さに「感動」したばかりだが,今度は広告に関する集大成的な本である。広告効果測定はもちろんだが,広告産業とそれを取り巻く環境,メディアやクリエイティブのプラニング手法など,幅広いテーマを取り上げている。著者もビッグネームから新進気鋭の学者,実務家まで多士済々。広告について,鳥瞰図を眺めることは悪くない。

Rによるマーケティング・シミュレーション

同友館

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先日 fpr で豊田先生が,学部の統計学教育でも R へ移行したと書かれていたが,朝野先生もまた『マーケティング・シミュレーション』のリニューアルにあたり,R への対応を目玉にしている。また,多項ロジットモデルなどの選択モデルを大きく取り扱ったり,ベイズ統計への言及したり,最先端の動向が反映されている。実務家にわかりやすい独特の語り口は変わらない。本書で扱われている R のコードは出版社のサイトにある・・・と書かれていたので探したが見つからなかった。

Stataによる社会調査データの分析―入門から応用まで

北大路書房

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だが,統計パッケージの役割が終わったわけではない。Stata に関する解説書も続々と出版されている。この本の著者は,Stata は「高速で,高機能で,しかも安価」である点で優れているという。最初の2点については,すでに所有している身として少しは試してみるべきだろう。それなのに,新しいバージョンではマルチスレッド対応していると聞いて,そちらのほうが気になっている。
単純接触効果研究の最前線

北大路書房

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Zajonc(ザイアンス)の名とともに有名な接触(露出)効果に関する研究がまとめられている。広告効果研究にとってはもちろん,選好形成の研究にとって避けて通れないテーマである。こうしたありがたい本が,3200円で出版されるということは,大変ありがたいことだ。

味覚と嗜好のサイエンス [京大人気講義シリーズ] (京大人気講義シリーズ)
伏木 亨
丸善

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選好形成の研究という「夢」を追って,この種の本も相変わらず買い続けている。このコンパクトな本ぐらい読まなくては・・・という本が山ほどあって困っている。

シンプリシティの法則
ジョン・マエダ
東洋経済新報社

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コンパクトという点ではこちらもそうだ。目下の関心事はこちらのほうかな・・・。

服従実験とは何だったのか―スタンレー・ミルグラムの生涯と遺産
トーマス・ブラス
誠信書房

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こちらは分厚いが,「伝記」なので読みやすいはず。バラバシやストロガッツが推薦の言葉を寄せている。ワッツはどうしたんだろう?

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