いつ頃から始まったのか,最近では世論調査がことあるたびに実施され,メディアで報道される。そのことは不可避であるし,望ましくもあるが,疑問に思う部分もある。たとえば,今朝の日経朝刊には,民主党の新代表に鳩山由紀夫氏が就任したのを受けて,総選挙後の首相として麻生氏と鳩山氏のどちらがふさわしいかという調査の結果が掲載されている。同様の調査は他の新聞でも実施されており,朝のワイドショーで紹介していた。
例によってメディアによって数字が違う。それは質問文,選択肢,調査方法,そして調査の主体が誰かという要因で説明されるのだろう。ぼくが疑問に思うのはそこではなく,同時に行われた,民主党の鳩山新党首に期待するか,という質問である。それ以上に不思議なのが,代表選直前に行われた鳩山氏と岡田氏のどちらが民主党党首によいかという調査だ。質問自体というより,結果を全有権者ベースの比率で出すことの意味がわからない。
この数字を根拠に,メディアは民主党は民意に反する党首を選んだ,と書き立ている。しかし,自民党や公明党,あるいは共産党支持者に,民主党の党首に何かを期待するかとか,誰がなればいいかとか聞いて,どんな意味のある情報が得られるのだろう?ぼくは,巨人や阪神といった「敵」チームの監督に誰がなってほしいかと質問されても,まじめに答える気にならない。もし答えるなら,彼らが弱くなるような監督候補を挙げるだろう。
こうした「分析」を行なう記者たちは,有権者はすべて同質で,全政党の党首の選択に関心を持っている,と信じているかのようだ。そして各党は,こうした均質な有権者が支持する人物を党首にすべきであると。しかし,そんなことをしたら,政党の違いはなくなってしまう。各党が誰を党首を選び,どういう政策を掲げるかは,その党の支持者にとっての問題だ。一般有権者にとっては,そうした政党のどれを選択するかが問題となる。
もちろん,賢明なる記者たちが,政党支持別の比率を計算していないはずはない。とすると,支持政党による差がほとんどなかったため,そこまで触れていないのだろうか?だとしたら,政党支持にかかわらずどの政治家を支持するかが一定,という大変興味深い結果が得られているわけで,ぜひその結果を公表してもらいたい。それとも,そこまでの情報を読者は望んでいないことを,すでに調査などで確認している,ということだろうか?
例によってメディアによって数字が違う。それは質問文,選択肢,調査方法,そして調査の主体が誰かという要因で説明されるのだろう。ぼくが疑問に思うのはそこではなく,同時に行われた,民主党の鳩山新党首に期待するか,という質問である。それ以上に不思議なのが,代表選直前に行われた鳩山氏と岡田氏のどちらが民主党党首によいかという調査だ。質問自体というより,結果を全有権者ベースの比率で出すことの意味がわからない。
この数字を根拠に,メディアは民主党は民意に反する党首を選んだ,と書き立ている。しかし,自民党や公明党,あるいは共産党支持者に,民主党の党首に何かを期待するかとか,誰がなればいいかとか聞いて,どんな意味のある情報が得られるのだろう?ぼくは,巨人や阪神といった「敵」チームの監督に誰がなってほしいかと質問されても,まじめに答える気にならない。もし答えるなら,彼らが弱くなるような監督候補を挙げるだろう。
こうした「分析」を行なう記者たちは,有権者はすべて同質で,全政党の党首の選択に関心を持っている,と信じているかのようだ。そして各党は,こうした均質な有権者が支持する人物を党首にすべきであると。しかし,そんなことをしたら,政党の違いはなくなってしまう。各党が誰を党首を選び,どういう政策を掲げるかは,その党の支持者にとっての問題だ。一般有権者にとっては,そうした政党のどれを選択するかが問題となる。
もちろん,賢明なる記者たちが,政党支持別の比率を計算していないはずはない。とすると,支持政党による差がほとんどなかったため,そこまで触れていないのだろうか?だとしたら,政党支持にかかわらずどの政治家を支持するかが一定,という大変興味深い結果が得られているわけで,ぜひその結果を公表してもらいたい。それとも,そこまでの情報を読者は望んでいないことを,すでに調査などで確認している,ということだろうか?