経営破綻したクライスラーの救済に乗り出したフィアット。どんな会社なのか,実はあまりよく知らなかったのだが,このコラムが勉強になった:
フィアットはアメリカ嫌い?
フィアットがイタリアという国家と深く結びついた会社であることは何となく知っていた。20世紀初頭から米国の自動車企業は何度もイタリア進出を図っていたが,その都度フィアットあるいはその意をくんだイタリア政府に阻止されてきたという。1969年はフェラーリ,1986年にはアルファ・ロメオがフォードに買収されそうになったが,いずれも結局フィアットの傘下に入った。
2000年になるとフィアットは GM と提携する。そのとき,フィアットが乗用車部門を GM へ売却する可能性もあったという。それは結局頓挫するが,フィアットの CEO マルキオンネが乗用車ビジネスに対してどれだけ情熱を持っているのか,疑問を感じさせる出来事だ。本コラムの執筆者,大矢アキオ氏は,マルキオンネのグローバルな視野を評価しつつも,以下のように書く。
フィアットはアメリカ嫌い?
フィアットがイタリアという国家と深く結びついた会社であることは何となく知っていた。20世紀初頭から米国の自動車企業は何度もイタリア進出を図っていたが,その都度フィアットあるいはその意をくんだイタリア政府に阻止されてきたという。1969年はフェラーリ,1986年にはアルファ・ロメオがフォードに買収されそうになったが,いずれも結局フィアットの傘下に入った。
2000年になるとフィアットは GM と提携する。そのとき,フィアットが乗用車部門を GM へ売却する可能性もあったという。それは結局頓挫するが,フィアットの CEO マルキオンネが乗用車ビジネスに対してどれだけ情熱を持っているのか,疑問を感じさせる出来事だ。本コラムの執筆者,大矢アキオ氏は,マルキオンネのグローバルな視野を評価しつつも,以下のように書く。
・・・マルキオンネは世界自動車ビジネスの中でも屈指の財務マンだ。筆者の頭の中は、「もしやマルキオンネは、フィアットの乗用車部門をクライスラーと一まとめにし、最終的にどこかのメーカーに売却するのでは?」といった究極の仮説さえ浮かんでくる。一方で,フィアットにはオペルを買収するという動きもある。ということは,オペルとクライスラーも含めて,企業の売買ゲームが行なわれるのだろうか? それとも,世界の最高水準にあるブランド・マネジメントのスキルを駆使して,新たなイタ車黄金時代を築くのか?いずれにしろ一筋縄ではいかないのがイタリアという国だ。企業もまたファンタジスタであってほしい。