Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

市場調査の公益性

2006-07-09 13:23:21 | Weblog
日経Rの鈴木さんが,同社のレポートで,市場調査のための住民基本台帳の閲覧ができなくなる問題について論じている。法案提出側の見解では,世論調査,学術調査ならいいが,市場調査,ダイレクトメールのための使用は「公益性」がないからだめだという。それに対して,市場調査は個人情報を保護しつつ,消費者のニーズにあった製品開発などに使われるのだから,公益性はあるというのが鈴木さん,あるいは調査業界の主張だ。全くそのとおりだと思う。

では,ダイレクトメールはどうなのか? DM業界からすれば,個々の消費者に必要とする情報を提供している限り,公益性はあるはずである。問題は,たとえば一人暮らしの老人を狙った悪質なセールスのような行為が紛れ込むおそれ。それは,調査を口実に起こる可能性もある。したがって「悪用」の可能性を考えると,閲覧禁止ということになる。

『デスノート』完結にあたり,こんなコメントもある(ちょっと関係なかったかな・・・)。悪の可能性の完全排除という発想がいいことなのかどうか。悪質な行為の可能性を最小化しつつ,営利目的の利用を可能にするという「大人の」解決方法があるはずだ。だが,マーケティング「業界」にそういうロビイングを行なうパワーがあるかどうか。

マスコミは,世論調査さえできればよいので静観するのか(日経Rさんは微妙?)。こういうときこそ電通さんにパワーを発揮してほしいし,調査のクライアントである財界,あるいはサポーターたるべき経産省はどうしているんだろう・・・。

それにしても,学術調査や世論調査だけは「公益性」があるという考え方も腑に落ちない。それだって「商品」なんだよ,実際は。

最強のカルビ

2006-07-09 02:00:02 | Weblog
dancyu8月号は焼肉特集。そこに懐かしきあの店が出ている。前の職場での「肉の会」でよく行った。Y隊員の結婚→立て続けの出産,M隊員の転職→東京滞在時間の激減等々により,いつの間にか解散状態。しかし,O隊長はその後も独自に探求を続けており,近々Mは,彼女のその後の研究成果の検証に乗り出す予定。

やはり焼肉はカルビだ。一度だけ行った鹿浜のスタミナ苑で「上カルビ」をパスしたのがいまだに心残りになっている。どこが最高のカルビを出すのか,この問題はまだ決着していない。