Journal of Marketing Research の最新号は,行動経済学(behavioral economics)の特集だ。行動経済学とは,心理学・認知科学的アプローチを全面に取り入れた経済学の新領域である・・・といっても Herbert A. Simon 以来の歴史を持つ。最近,行動ファイナンスの興隆が契機となって,脚光を浴び始めた。
Tversky, Kahneman らの理論の導入という意味では,マーケティング・サイエンスは経済学よりはるかに先行していたはずだ。しかし,使えるものは何でも使うというアドホックな姿勢だったので,「体系化」という話になると経済学者に頭を下げざるを得ない・・・ということか。
・・・などと減らず口をたたいたが,冊子自体はまだ手元に届いておらず,RSSリーダを通じて知ったのである。American Marketing Association (AMA) 会員の特典としてオンラインでも閲覧できるようになったのはうれしいが(ただし2000年以降の号のみ),先日突然アクセスできなくなった。AMA の会費を振り込むのが遅れていたせいである。紙媒体だけの時代には,会費支払いが多少遅れてもどうってことはなかったが,いまや即座にサービスが停止される。
それにしても,初めて行動経済学に関心を持ってから,どれだけの月日が流れただろう。そして,自分の原点を振り返ってみると「選好の形成,変化,進化」という最も関心の深いテーマに沿った研究を,いま,どれだけ,しているのか,という問いに直面する。
Tversky, Kahneman らの理論の導入という意味では,マーケティング・サイエンスは経済学よりはるかに先行していたはずだ。しかし,使えるものは何でも使うというアドホックな姿勢だったので,「体系化」という話になると経済学者に頭を下げざるを得ない・・・ということか。
・・・などと減らず口をたたいたが,冊子自体はまだ手元に届いておらず,RSSリーダを通じて知ったのである。American Marketing Association (AMA) 会員の特典としてオンラインでも閲覧できるようになったのはうれしいが(ただし2000年以降の号のみ),先日突然アクセスできなくなった。AMA の会費を振り込むのが遅れていたせいである。紙媒体だけの時代には,会費支払いが多少遅れてもどうってことはなかったが,いまや即座にサービスが停止される。
それにしても,初めて行動経済学に関心を持ってから,どれだけの月日が流れただろう。そして,自分の原点を振り返ってみると「選好の形成,変化,進化」という最も関心の深いテーマに沿った研究を,いま,どれだけ,しているのか,という問いに直面する。