イタリア・ヴェネトから届いた古くて新しいタイプのワイン。
名前は“カバローネ”。
ヴェネトで伝統的に作られるワインにアマローネというものがある。
よく熟したブドウを一粒づつ選び、時間をかけて陰干しにしたブドウからつくるワインで、味わいは特別に濃厚である。
その伝統的な手法を国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨンで行ったワインがこのカバローネである。
カベルネとアマローネを合わせてカバローネという名前にしたのだろうか。
さらに、カベルネ男爵とも読める。
どこか遊び心を含んだワインだが、その味わいはとても真摯なものだ。
このワインの色は、ヴェニスの海のように深く暗い。
味わいは、美少年の眼差しのように官能的である。
マーラーの交響曲が似合いそうなワインである。
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