ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

黄金の山からやって来た女王様

2010年09月24日 | チーズの話

Photo 秋の訪れを告げる「モンドール」というウォッシュタイプのチーズがクアトロに到着した。
例年よりも早い到着だ。
フランスとスイスにまたがるジュラ山脈にあるモン=山、ドール=黄金、黄金の山で作られるチーズだ。
8月15日から3月15日までしか作られないチーズで、9月10日以降に販売が開始される。
ボージョレ・ヌーヴォー同様に解禁とともに味わいたい旬の味覚だ。
このモンドールはチーズの女王様と呼ばれている。
このチーズの女王様は、いただきかたに気を遣わなくてはいけない。
もみの木の一種エビセアの樹皮で作られた箱に入っているが、やたらにこの箱から出してはいけない。
このエビセアの上品で爽やかな香りこそが女王の香りである。
箱に収めたままに、チーズの表面の白いベールに十文字の切り込みを入れ、そのベールの内側に秘められたとろーりととろける部分をスプーンですくう。
しかし、ここで慌ててスプーンを口に入れてはいけない。
女王様には食べ頃の温度がある。
冷蔵庫から出されたばかりの時は、充分に室温にもどしてあげなければいけない。
スプーンの上からもとろーりと流れそうな頃合いが女王様の適温である。
その状態を確認してから静かにスプーンを口に運ぶ。
口を閉じたら鼻から空気を口の中に取り込もう。
するとミルクの濃厚で甘い香りとエビセアの爽やかな森の香りが口の中いっぱいに広がり鼻孔をくすぐる。
これぞチーズの女王様の気品なのである。
その美味しさにうっとりとしつつも、ブルゴーニュの赤ワインで余韻をさらに楽しむのも一興である。
黄金の山からやって来た女王様への謁見は今晩からクアトロで。
正装である必用はありませんという女王様のお言葉をいただいております。

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