愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

京都府伊根町の「新井(にい)の棚田」

2010年07月20日 | 棚田景観


 海の見える棚田を観たいと、我が京都でも南端の山城に住む僕にとっては、大阪や三重、和歌山よりも遥かに馴染み薄く、遥かに遠い京都府最北端の丹後半島に出かけた。


丹後半島は,あの天の橋立を根元に日本海に突き出した半島でその最先端には経ヶ岬灯台が在って、映画「新・喜びも悲しみも幾年月」の舞台になった所として知られている。



天の橋立から丹後半島に入って行くと最初に行くことになる海の見える棚田は新井の棚田で、遥か眼下にひなびた漁村を見渡す事の出来る素晴らしい景観です。


178号線丹後半島を北上、あの舟屋で有名な伊根町の役場を越え、舟屋への看板の有る交差点の次の脇道を右折,集落を越えて山道を抜けると視界がひらけ眼下に日本海の水平線が霞んで見える。



くねくね続く田舎道を下って行くとこの「新井の棚田」が遥か眼下の漁村と共に飛び込むその景観は山城の里山育ちには感動物です。




思ったよりも少ない枚数、耕作放棄された棚田も多く、この自然条件の険しいところでの稲作がいかに過酷なもので有るかが伺える。




その昔この斜面は海まですべて新井の棚田が広がっていたようだが、景観が美しければ美しいほど自然は人間には酷しいのだろう???などと考えると僕は涙を禁じえなく成ってしまってふと遠くの水平線の目を移す。


もういずれいつの日か原野に帰る日近いかも??



棚田の下を舟屋から続く新しい道路が走るが、この道路からは頭上に有る棚田の存在など全く気づかない。



棚田を下って新井崎港へと行ってみたが閑散としていて人影もなかった。



ここは半農半漁の集落なのだろうが辺境の地には何もかもが厳しいのだろうか??



集落の出口?(入り口)辺りには新しく圃場整備のされた棚田が広がっているがイマイチ感動はない。


見るだけの人間というのは勝手な事云うものだと思う。


撮影2010.5.29





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2 コメント

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Unknown (幽黙)
2010-07-20 22:18:55
この先の新井崎神社に以前行きました
秦の始皇帝の命を受けて東海の
蓬莱山の不老不死の薬を求めて
徐福が着岸したと伝わる洞窟があるところです
なんだかそのときに
海岸沿いを車を走らせていたときの
記憶がふっと蘇ってきました

やはり暑い季節は
どうしても水が恋しくなってしまいますね
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Unknown (ぺん)
2010-07-21 17:32:17
新井崎神社には僕も寄って見ましたが、ちょっと荒れていて残念に思いましたよ。

境内の狛犬が潮風の影響か風化が進んで皮をはぐようにただれているのがとても印象的でした。

徐福の上陸地と言うのはあちこちに在ってどうなんでしょうね??
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