この地を訪れたのは1月24日、いつもの年なら琵琶湖沿いのこの辺りにでも雪の形跡は有るのだろうが、今年は湖東平野部で雪を見ることはまずない。
湖岸道路を大津方面からひた走ってくると琵琶湖大橋脇をすり抜け、やがて近江八幡市に入り湖岸ではなく田園地帯を走る事に成る。
ちょうど湖岸から田園地帯に道路が湾曲する地点の左手に有るのが中之庄町で、神社は湖岸道路から旧道に入って直ぐの左手山裾に鎮座している。
道路脇に有る一の鳥居から長く平坦な参道を行くと、やがて二の鳥居を潜り短い石段の参道を上がると目の前はるか頭上に、この勧請縄掛けられている。
大縄は申し訳程度に少し太い縄で、小勧請などの飾りもないが中央には樫の葉をたっぷりに使った升の中にXマークが入ったトリクグラズ(この辺りでは鬼と呼ぶらしいが??)が吊り下げられていて珍しい。
勿論、邪気や悪鬼の侵入禁止のマークでなのだろう、単純明快すぎるのでちょっと拍子抜けの感も否めないが、まるで人が両手を挙げて通せんぼをしているようにも見える。
ただこの神社では鳥居の足や狛犬などいたるところに縄飾りがつけられて神社への信仰の篤さが伺われる。
境内はすがすがしく清掃されていて気持ちよく弓打神事でも行われて間もなかったのか、的や矢がそのままに残されていたのが目についた。
撮影2009.1.24
以前も書きましたが
こうした形状のものが
どのように生み出されていったのか
ものすごく気になります
愚生が見た勧請縄の実物は
まだたった4つです
ひとつは有名な奈良の円成寺
ひとつは神戸市北区の平田稲荷神社
ひとつは神戸市東灘区の綱敷天満宮
ひとつは丹波市山南町の応地大歳神社の「蛇ない」
ただ
綱敷さんのものは注連柱のようでもありますし
応地大歳さんの「蛇ない」は注連縄のようですし…
こういったものは現場の人たちに聞いてもほとんど解らない事が多いですね。
なぜか??という疑問よりも続けなければ不幸が来るかも知れないと言うような脅迫観念のようなものが有るように感じます。
勧請縄は小さな地域ごとにそれぞれ特徴が有ってもうすっかりはまり込んでいます。
今年の縄の最後はこの週末、旧暦の2月1日にあたる日が最後、縄の追っかけもそろそろ最終段階です。
奈良の円成寺の縄を見られたんですね。
大和地域に多い形ですよね。
大和、伊賀、甲賀、近江(湖東)それぞれに特徴があって凄く興味深いです。
最近山ノ神も少しづつ追いかけています。