愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

旧阿山町川合 地蔵半跏石仏

2013年11月20日 | 石仏:三重

伊賀郊外、里山棚田地域の古い埋め墓に置かれた石仏さん達。

旧旧阿山町庁舎より、諏訪方面に抜ける市道近くの小さな丘に在り、申し分無い程の景観を独り占めにできる。

道路脇に車を停め、斜面をスタスタと登ればこの景観・・・・・、石仏好きには望んでも得られない景観。

六体地蔵を両脇に、小さな石造物も寄せ集め、中央には物珍らしい地蔵半跏像がある。

地蔵半跏像は低い基壇石の上に、磐座、蓮台、舟形光背を一石で刻み出し、蓮華座に半跏座する、右手錫杖、左手宝寿の地蔵を厚く刻みだして居る。

頭上には複弁蓮華文頭光背を戴き、雲模様を思わせる様な磐座に一歩乗り出す力強さを感じさせる。

ここは近く三集落の共同墓地、こんなローカルな地にあってもなかなか見事な出来栄え、おまけに半跏地蔵は物珍らしい。

像高108cm、鎌倉期の様式を踏襲した南北朝期の造立だとされ、伊賀市の文化財に指定されて居る。

撮影2012.3.25