伊賀郊外、里山棚田地域の古い埋め墓に置かれた石仏さん達。
旧旧阿山町庁舎より、諏訪方面に抜ける市道近くの小さな丘に在り、申し分無い程の景観を独り占めにできる。
道路脇に車を停め、斜面をスタスタと登ればこの景観・・・・・、石仏好きには望んでも得られない景観。
六体地蔵を両脇に、小さな石造物も寄せ集め、中央には物珍らしい地蔵半跏像がある。
地蔵半跏像は低い基壇石の上に、磐座、蓮台、舟形光背を一石で刻み出し、蓮華座に半跏座する、右手錫杖、左手宝寿の地蔵を厚く刻みだして居る。
頭上には複弁蓮華文頭光背を戴き、雲模様を思わせる様な磐座に一歩乗り出す力強さを感じさせる。
ここは近く三集落の共同墓地、こんなローカルな地にあってもなかなか見事な出来栄え、おまけに半跏地蔵は物珍らしい。
像高108cm、鎌倉期の様式を踏襲した南北朝期の造立だとされ、伊賀市の文化財に指定されて居る。
撮影2012.3.25