愛しきものたち

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伊賀市荒木 地福寺の大釜(おおかま)地蔵

2011年12月14日 | 石仏:三重

伊賀市荒木は伊賀上野の中心地「上野城」より東へ約5km、木津川支流の服部川南岸に広がる旧伊賀街道沿いに有る長閑な里山。

<地福寺・・・、向かって右端のお堂が地蔵堂>

そんな集落奥手、山の斜面に再建された真新しい地福寺と言う寺があってその境内の地蔵堂には「 大釜地蔵 」と呼ばれる珍しい半跏地蔵石仏が祀られて居る。

<地福寺境内より見る荒木集落遥か向こうは上野方面>

集落への入り口辺り、国道163号線寺田橋たもとにはこの地で生まれた剣豪「荒木又右衛門」の誕生記念碑が有り、この傍らにあった石仏が国道改修の際、地福寺に移されたようです。

寺田橋に有った時からこういう状態だったのか??ちゃんとした磨崖石仏だったのだろうか??、今はこうして高さ約2m足らず幅80cmほどの岩塊に成ってしまっています。

岩の上部がせり出し、それを庇に見立てその下部を舟形に削ぎ落し、岩座に半跏する地蔵菩薩を厚く中肉彫りで刻み出している。

左爪先からの像高、約80cm程か??なかなかしっかりした彫りで右手錫杖、左手宝珠は定型。

保存良好、良く張った膝に強い意志は感じますが、室町後期の像立でしょうか??右手下部2つの大きな臍穴は一体何のためのものだったのでしょうか

それにしても中々紹介されることも無く「 大釜地蔵 」と呼ばれる由縁をついぞ見つける事が出来ません。

現在寺田橋にはレプリカの大釜地蔵が延命地蔵として祀られているようですので間違い無きよう・・・・・。

撮影2011.12.12