愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

伊賀市 よきとぎ地蔵

2011年12月13日 | 石仏:三重

「日本昔はばなし」にも「よきとぎ地蔵」として取り上げられている石仏ですが、そんなことは知ってか知らずか??訪れる人も殆ど居ない集落の傍ら、小さなお堂に祀られています。

伊賀から信楽に抜ける旧信楽街道、現在県道674号線となっている伊賀市千貝(せがい)集落の丘に在って大切に祀られています。

<広々と広がる里山を目の前に・・・>

石仏は丘斜面から突き出した岩に刻まれた磨崖石仏、書院窓が邪魔をして全体は良く解らないが・・・高さ約2m、幅約1m程の正面に大きく舟形光背を彫り沈め、岩面に直接に線彫りした二重連弁に立つ二尊を中肉彫りで刻み出している。

二尊は向かって右に来迎印の阿弥陀如来、左に定形の地蔵菩薩、共に立像で像高は約70cmと双石仏としては中々立派なものです。

引き締まった像容も定型化は否めないものの良く整い室町後期の像立。

傍らには小石仏が並べられ、特別な場所で有ることが伺われる。

傍らの説明板。

此処より少し信楽寄りに進んだ小道にもこんな双仏石、こちらは阿弥陀と地蔵が逆になっています。

この近辺もこうした石仏があちこちの旧街道筋に多く見られるところです。

縄飾りなどの跡も有って山の神として祀られているのかも知れない??。

磨耗風化がかなり進んで痛々しいけど・・・

撮影2011.2.26