愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

旧蒲生町 川合東出石棺仏

2011年03月22日 | 石仏:滋賀

滋賀県近江の土地も琵琶湖と共にその歴史的背景や民俗になんともいえぬ魅力を感じて事細かに走り続けている土地です。

これは何の事前調査も無くたまたま勧請縄を探し求めての移動中に見つけた石棺仏。

湖東東近江市の旧蒲生町川合東出の中心地、県道41号線と県道524号線が交わる川合東の交差点東側の角に一間四方ぐらいの簡素な地蔵堂があり、中のこの地蔵菩薩石棺仏が祀られている。

お堂は硬く施錠され正面の切子窓にカメラのレンズを差し込んで撮影するしかなかった。

堂内は勿論光量不足、ストロボ撮影でフラットな画像しか撮れません。

石棺仏は赤味の強い安山岩製石棺の蓋石の内面を利用して刻まれた地蔵菩薩立像らしいが、御覧の様に床が邪魔をして全体像は確認できない。

推察する像高約1m、磨耗甚だしく顔容もままならないが、円光後背の様式や大きな錫杖から鎌倉後期の像立だと考えられているようです。

旧街道筋の辻に祀られた地蔵さんとして地域の中にしっかり生き続け、愛され続ける石仏さんです。

播磨地方では主流の石棺仏も此処近江では数体確認できるだけのようです。

撮影2008.1.19