愛しきものたち

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天念寺、川中不動三尊他

2010年03月07日 | 石仏:九州

前回紹介の富貴寺からそう遠くない一山越えた谷筋の川沿いに建つ天念寺。

天念寺は六郷満山の峰入り修行の寺院で、長岩屋山天念寺(ながいわやさんてんねんじ)といい、かつては十二院坊のあった六郷中山本寺で、川岸にそそり立つ絶壁から飛び出したような茅葺き屋根の本堂と隣りには鎮守社の 身濯神社(みそそぎじんじゃ)が並列している。

この本堂で「鬼会行事」が行われる。

本堂に安置されて居る薬師如来

この寺は「鬼会(おにえ)行事」 の寺として知られ、旧正月七日には勇壮な鬼の法舞、国指定重要無形民俗文化財に指定されている。

天念寺の前を流れる長岩屋川の川中に不動三尊を刻んだ大岩があって、中央に不動明王2.7mを配し、矜羯羅童子、制多迦童子両脇侍1.7mとされ、室町時代の造立とされる。

この地方のどの岩とも同じく凝灰岩で岩質が粗く風化が目立知、表面は地衣類が覆い、その顔容も定かには見えない。

しかし川中の巨岩に立つ不動三尊は国東の長閑な自然と良く溶け込み、天念寺の景観と共に国東石造仏教文化の味を良く醸し出し、氾濫を繰り返す川の水害防除の願のために造られたと伝え、「川中不動」として親しまれている。

本堂脇の崖には羅漢像・・・。

身濯神社の横の岩には頭巾をかぶった役行者の坐像が刻まれていて、明廃仏毀釈までは六所権現とと呼ばれていたそうです。

しかし国東の崖は何処を見ても」何か刻まれてるのでは無いかと思うほどに磨崖が多い。

撮影2009.12.27

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