愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

天理市苣原(ちしゃわら)大念寺、十三仏板碑

2009年10月27日 | 石仏:奈良

旧R25は名阪国道にすっかりとって変わられ、現在では殆ど幹線道路としての役割を終え地元住民の生活道路になっている。

天理市街から大和高原へかけ上がった、旧R25沿いの小さな里山集落の大念寺という融通念仏宗のお寺にあって、大和地域では最大かつ最優美の誉高い??十三仏板碑です。

十三仏とは死者の追善供養で初七日から三十三回忌までの13回の法事に、本尊とされる13の仏、菩薩で、室町時代ごろ、大和地方からに各地に広まったといわれており、その遺物の十三仏板碑も大和、河内、山城地域に集中して見られるようです。

又融通念仏宗の寺院は河内・大和地方に集中して存在する宗派です。

大念寺 十三仏板碑は、幅約50cm、高さ約2mの舟形花崗岩に約20cmばかしの石仏を13体彫り刻んでいる。

石仏は3列4段に並び下方右から、初七日:不動明王、二七日:釈迦如来、三七日:文殊菩薩、2段目、四七日:普賢菩薩、五七日:地蔵菩薩、六七日:弥勒菩薩 3段目、七七日:薬師如来、百か日:観音菩薩、一周忌:勢至菩薩、4段目、三回忌:阿弥陀如来、七回忌:阿上ゥ如来 (あしゅくにょらい)十三回忌:大日如来と彫り続け、 最上部中央には天蓋をかけた三十三回忌:虚空蔵菩薩をひとまわり目立つように配している。

台座上部に天文二十四年(1555)の銘が有って室町後期の像立。

ちなみに苣原という名称が珍しく、調べて見ると在地土豪だった苣原氏の城跡があるとの事でした。

撮影2006.11.3

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