近鉄室生口大野駅は、あの古刹室生寺への表玄関として知られているがその駅裏付近を古大野と呼ぶ事など、地域住民で無い限り知る由も無い
古大野と呼ぶように古くは大和高原を結ぶ古道があって今でもその山麓には古い集落が点在している。
大野駅から向淵へ通じる旧街道沿いの上出集落近くの古道沿いにこの六体地蔵がある。
この地蔵さんに出会うのにも一苦労、地元の人に聞くにも小さな集落の冬の日などに全く人影を探し出すなど不可能、勿論無名の石仏に案内板など有るわけも無く、NETの少しばかり情報で、何とか石仏の匂いをかぎまわるしかなかった。
この六体地蔵までは車が入るようになっているがここから先の古道はほぼ廃道状態、それでも奥の方には、なにやら古めかしい石碑が並んでいるのが見える。
六体地蔵は古道脇の大きな石に幅1m、高さ46cmの短冊形を彫りくぼめ、その中にほぼ目一杯に中肉彫りのデフォルメされた稚拙な石仏を刻んでいる。
時代的にも奈良の石仏としては新しいものだとは思いますが景観としては見るべきものが有る。
撮影2008.2.2