総括その4は発掘物。今年も箱物が多くを占めたが、収録された物量と内容を鑑みて、
この並びとなった。
01 PINK FLOYD / THE EARLY YEARS 1965 - 1972
02 BOB DYLAN / THE 1966 LIVE RECORDINGS
03 遠藤賢司 / 実況録音大全第四巻 1992 - 1994
04 VAN MORRISON / IT'S TOO LATE TO STOP NOW VOL. Ⅱ, Ⅲ, Ⅳ & DVD
05 ALEX HARVEY / THE LAST OF THE TEENAGE IDOLS
06 PUBLIC IMAGE LTD / THE METAL BOX SUPER DELUXE EDITION
07 KING CRIMSON / ON (AND OFF) THE ROAD
08 BIG STAR / COMPLETE THIRD
09 ROGER NICHOLS / TREASURY
10 DAVID BOWIE / WHO CAN I BE NOW? (1974 - 1976)
ピンク・フロイドとボブ・ディラン。どちらも聴きこむまでには至っていないが、末永く
楽しめる組物であるのは間違いない。フロイド箱の大きさと値段には閉口したが、それを
上回る満足感があった。
エンケンのたった3年間がこれほど濃密だったとは。以前も書いたが私が一番熱心に
聴いていた時期だけに嬉しい箱であった。エンケンは今年行われた「満足できるかな」再現
ライブのCDもリリースしたが、そこでの爆発ぶりも強烈であった。
ヴァン・モリスンの組物に唯一不満があるとしたら、タイトルか?(笑)
アレックス・ハーヴェイの組物は初CD化曲と未発表曲の合計が80曲。おそろしく充実した
組物だが、次は映像が出ないものかと贅沢な期待を・・・。
P.I.L.のボックスは「弁当箱かよ?」という装丁に笑ったが、中身は充実。アナログ時代の
缶は地雷を想起させたが、今回は高性能の爆弾がしかけられた謎の箱そのもの。
未発表ライブは低音が出ておらずジャーのベース音があまり聞き取れないが、
肉感的な音は圧巻。何度もやり直す『PUBLIC IMAGE』の緊張感こそ生ならでは。
この箱もいつか錆びていくのだろうな。(笑)
ロジャー・ニコルスの未発表曲を集めた2枚組は日本発の素晴らしい仕事。CM用に録音
したデモが中心でそのほとんどの尺は短いのだが、そのどれもがデモの段階でキラキラと
輝いていたことがわかる。『WE'VE ONLY JUST BEGUN』も『THE DRIFTER』も
ここから始まったのか・・・。『NESCAFE』の収録を喜ばないファンはいないだろう。
ボウイは「THE GOUSTER」が形になっただけで価値があるし、ビッグ・スターも
ここまでの組物が出たら何の文句も無い。80年代のクリムズンはリアル・タイムでは
それほど興味が無かったが、今聴くと以降のワールド・ミュージック・ブーム(笑)を
先取りしたかのようなリズムのアプローチに驚かされる。
ザッパは6タイトルでCDの枚数にして10枚もの盤が世に出たし、ザ・フーの箱物や
アダム&ジ・アンツ(笑ってはいけない)の箱物も良かったが、今年は激戦だったが故に
選べなかった。テリー・リードやエッグス・オーヴァー・イージーも良かった。
さて。来年はどんな発掘物が出るやら。
①Anohni
②David Bowie
③Neil Young (live)
④Fantastic Negrito
⑤ゆうき
⑥相対性理論
⑦オウガ ユー アスホール
⑧Beyonce
⑨Holy Fuck
洋楽がトップ4 な年となりました。特に①~③はほとんど差がありません。レベル高いです。ニールの新作は未聴なので楽しみ。
④はブルースをベースにしたロック、R&Bの方でジャケ買い正解でした。
⑤~⑦の邦楽は何故か歌に力が無い系(-笑- 脱力系とは違いますが) が並びました。オウガはポスト空洞と評されることが多いようですが、坂本ソロよりもこちらに興味を惹かれています。
⑩が決まらない。Prince・卓球・Drop’s、、年末ギリギリに到着予定の戸川純(自己ベストのリアレンジ新録)の可能性も。Drop’s ドラマーが脱退したとか。
再発・発掘では、Van Morrison とフィッシュマンズをよく聴きました。
DUNCAN MACKAY / SCORE、、懐かしい。LPジャケ買いしたのを思い出しました。
>P.I.L.のボックスは「弁当箱かよ?」という装丁に笑ったが
あっ、お買い上げですか。もしもステンレスやアルミニウムでパッケージができていればそれほと錆びないでしょうが、
そうすると高くなるからまあ無理でしょうな。
>ロジャー・ニコルスの未発表曲を集めた2枚組
これは良さげですね。ポール・ウイリアムスにも同様の盤があるのでしょうか。
現在進行形なセレクションですね。私なんかは到底真似できないです。せいぜいマイクロスター辺りに手を出して
「あれ、試聴した時は良かったのに?」と出した手を引っ込めたり、もう一度出したり・・・。
Drop'sのメンバーチェンジはアクシデントなので仕方ないのでしょうが、あの5人でやり続けて欲しい、やり続けたいと思うのはメンバーもファンも同じだと思うので、今は良い方向に行くことを願うのみです。
昔、ジンジャー・ベイカーズ・エアフォースただ一組だけ
入った缶入りレコードを持っていました。確かカップリングはクリームだったような気がしたのですが、今は手元に
ありません。中古で買った半端物でしたが、売った時は
多分「合わせ技で完品にできる」と思ってもらえたのか、
買った時の倍以上の値で買い取ってもらいました。
PILの箱は「METAL TIN」仕様ということで・・・。
今回のロジャー・ニコルスの2枚組、届いて間が無いのですが2枚組なのに、もう3回半(笑)聴いてしまいました。ポールさんにスポットが当たった同様の企画物と
いうのは知らないです。